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賃貸マンションで大規模なDIYを実践。 アイデアを形にして理想の空間に
「寝ているときによく思いつくので」と、デスク付近にお手製のベッドを配置。天井は“雲”をイメージし、雑巾やスポンジを使ってペイント
2019.08.22

賃貸マンションで大規模なDIYを実践。 アイデアを形にして理想の空間に

松戸駅周辺のまちづくりプロジェクト 「MAD City」の賃貸マンションでDIYライフを満喫。 「リビング」「くつろぎの間」「作業場」をつくり、クリエーションを楽しめる家に一新

TRIP
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プロダクト・空間デザイナーの加藤敬さんが住むのは、松戸駅から徒歩 15分ほどの場所にある築45年の賃貸マンション。近くには歴史ある庭園があり、部屋の広さは約 57㎡。豊かな自然とゆとりある空間は、ものづくりの環境にうってつけだったが、何より引かれたのは退去時に原状回復する必要がなく、自由にDIYができる点だった。
 

物件データ 所在地/千葉県松戸市
面積/56.83㎡
築年月/2018年8月
プラン・施工/加藤敬
www.instagram.com/itsukadesign
取材協力/まちづクリエイティブ
www.machizu-creative.com

かつてジュエリー会社に勤め、店舗の内装を任されていた加藤さんは、デザインから資材の手配、施工までを経験し、自らの手で空間をつくるとりこになっていた。松戸市で空き家対策も行うまちづくり会社が用意したこのマンションは、まさに願ってもない条件。都心のアパートから移り住み、やってみたいこと全てをここで形にしようと決めた。
 「限られた状況下、失敗や成功を繰り返しながら、工夫して仕上げるのが面白くて。『買わずにつくる』と意気込み、床からベッドまでほぼ全て 手づくりしました」(加藤さん)

リビングの床は既存畳に防カビ・防虫シートを貼り、ベニヤを敷いて板の 間に。家具を動かすときなどに寸法を測りやすいよう正方形の板で統一
直線と曲線を取り入れ、デザインに動きをつけるのが加藤さん流。土間は玄 関口だけ一段高くして曲線で仕上げている

土日を使って作業を進め、約1年で今の状態にしたという加藤さんの部屋。用途に合わせて3つのスペースに分かれており、玄関に入るとすぐに土間のDIYルームがある。続いては和室。ごろりと寝転がれる畳のほか、小さなテーブル席もある。リビングは通称「アイデア出し部屋」。床から天井まで真っ白でまとめ、窓辺にデスクを配置。おのずと発想が湧いてきそうな、研ぎ澄まされた空間だ。各部屋は壁で隔てられているが、室内窓などを採用しているため、ゆるくつながりを感じられる。曲線の窓枠や天井のかすれたペイントなど、ディテールのデザインも徹底した。

DIYルームでは主に試作品をつくっているが、玄関に近く、靴を脱がずに立ち入れるため、隣人との交流の場としても活用している
落ち着いたムードを出すため、和室はくすんだ色でまとめ、内窓を設置。自作のテーブルは脚を丸棒にするなど和になじむデザインに
垂れ壁の厚みに合わせて壁を造作し、テレビを埋め込んだ。モビールも加藤さんの自作。天井にビスを打ち、竹の棒を取りつけて吊るしている

「リビングで思いついたことを、DIYルームで試すことができます。すぐ行動に移せる環境が整い、『いろいろやってみよう』と意欲が湧くようになりました。一通り挑戦すると、次のアイデアが浮かぶもので、目下、今度は何をしようかと画策中です」(加藤さん)
 自分でつくると愛着もひとしお、と笑顔を見せる加藤さん。手応えを感じながら、今日もこの部屋で新たなものを生み出している。

和室の土間は玄関までつながり、靴を履いたまま過ごせて便利。玄関側の垂れ壁にはじゅらく壁を採用した
text_ Makiko Hoshino photograph_ Hideki Ookura

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