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鎌倉の自然を望む築50年のマンションをレトロな味わいを生かしてリノベーション
既存床を削って足場板のような風合いに加工。テーブルは扉でリメイク。 ガラス窓を外した部分からウンベラータが伸びる
2019.05.20

鎌倉の自然を望む築50年のマンションをレトロな味わいを生かしてリノベーション

便利な都心から自然豊かな鎌倉に移り、暮らしをシフト。 海と山の眺めと、経年変化の魅力あふれるマンションで安らぐ

TRIP
85

建築が好きで、これまで色々な街の賃貸物件を〝住み歩いて〞きたという菅生さん。都心での生活を謳歌していたものの、仕事やプライベートで経験を重ねる中で、ふと違う暮らし方をしてみようと思い立った。気持ちが向かったのは、鎌倉。「まずは気軽に賃貸で」と、試しに市街から離れた極楽寺に移り住んでみたところ、すっかり引き込まれ、3年半後には近くのマンションを購入した。
 

物件データ 所在地/神奈川県鎌倉市
面積/40.75㎡
リノベーション年/2014年
設計者/石井大吾(Daigo Ishii Design)
daigoishii.com

「当初は鎌倉駅近くで探していたのでしぶしぶだったのですが、住んでみたらここは海と山が身近で本当に静か。得がたいものがあるんです」(菅生さん)
 何よりの決め手は、海と山を望む絶好のロケーションと築50年の建物の味わいだ。

洋服を飾りながら収納できるハンガーラックは、玄関から寝室を目隠しする役目も。ワンルームで開放感がある点もお気に入り

「部屋に入った瞬間、美しい眺望に心を奪われて。レトロな内装も気に入りました」と話す菅生さんは、長年リノベーション会社で働いていたプロ。
手を加えればもっと魅力が増すはずと、迷わずリノベーションを決意し、基本プランを建築家の石井大吾さん、難度の高い造作物は施工会社に任せながら、同僚や友人たちとDIYでつくり上げた。

アンティークデスクにガスコンロをはめたキッチン。「メンテナンスに手間はかかりますが、この家に住む面白みの一つ」と菅生さん
化粧品店で使われていたアンティークのショーケースに、小さな観葉植 物をディスプレイ。「水やりもゆったりした良い時間」と菅生さん
リビングのコーナーにあるアメリカ製アンティークドアの向こうはWIC。季 節違いの洋服などをしまっている

そろえた家具は、ほとんどがアメリカのヴィンテージ。施主支給した水栓やレンガなどのパーツも、味のあるものばかりだ。ワークトップや ダイニングテーブルは、古い木製デスクにシンクをはめたり、山小屋の扉を使ったりしてリメイクした。愛着 の湧くシャビーなアイテムと、既存のディテールが溶け合い、独特のムードが漂っている。

ステンレスのカウンターは、以前の家で使用していた吊戸棚を活用した もの。手前の席に友人が腰かけ、キッチンに立つ菅生さんと会話を楽しむ

都内への通勤は片道1時間半だが、オンオフの切替えになっている。休日は海でスタンドアップパドル・サーフィンをした後、買い物をして、帰ったらリビングでお酒を一杯。夜は仕事で遅くなることが多く、平日にゆっくりできるのは朝のわずかな時間だが、そのひとときがとても大切なのだという。
 「日差しの中で海を見て、水を飲みながらぼんやりとする。何てことない日常の一こまですが、このために鎌倉に来たのだと感じます」(菅生さん)
 都心では得られなかった心身を解きほぐす住まいと時間を日々満喫している。

大きな窓から鎌倉の雄大な景色を一望。サッシには黒のアイアン塗料をペイント。バルコニーにも家具を置き、くつろげるように
text_ Makiko Hoshino photograph_ Akira Nakamura

HOMETRIP Styles of living

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