家づくりは、簡単にやり直しができない。だからこそ、細部までとことんこだわりたいもの。林さんご夫妻は、設備や建材を自ら選び、調達することで、コストダウンを図りながら大満足の住まいを手に入れた。結婚6年目のご夫妻は共に32歳。長男(4歳)の誕生後、マイホームを建てることを決意した。
「土地は、アットホームのサイトに希望エリアや面積、価格などの条件を登録し、半年強かけて探しました。緑豊かで閑静な住宅街にあり、近くに公園があるこの土地を見て一目ぼれし、即決しました」(ご主人)。
設計は、一緒に家をつくる建築家を紹介してくれるマッチングサイトで出会った、井上玄さんに依頼。 「家事がしやすい動線であること。必要なところに収納があり、さらに大きめの納戸もあること。プライバシーを保ちつつ開放感もあること。私たちの希望は、スキップフロアを多用するプランによって全てかなえることができました」(奥さま)。
ご主人は家づくりが始まると、その過程を記録するためにブログを開始。「ブログで発信するうちに、他の人の家づくりブログもチェックするようになり、自分たちのイメージにより近い床材を見つけたんです。そこで、自ら見積もりを取って井上さんと工務店に提案し、床材を変更してもらいました。これをきっかけに、見積書をチェックし直して、自分たちでより安く手配できるものを洗い出し、各業者に直発注していきました」(ご主人)。
全自動トイレや北欧デザインの照明、シンプルな浄水器などは、デザイン性と機能性にこだわって選び、通販サイトで安く購入。工事現場への持ち込みも自ら手配することで、コストダウンにも成功した。 「井上さんが私たちの希望をじっくり聞いてくれ、できることとできないことを的確に判断してくださったので、本当に納得できる仕上がりになりました」(奥さま)。
施主支給という方法は、設計者や工務店との綿密なやりとりが必要となり、場合によっては施主の希望がかなえられないことも少なくない。林さんご夫妻はこだわりを一方的に押し通すのではなく、話し合いを重ね、お互いが満足できる家づくりを実現した。