引越し時の食器の梱包方法！荷造りのコツや新聞紙がない時の対処法

引越し時に食器を梱包する際に必要なもの

・ダンボール
自身でダンボールを準備する際はあまり大きくないもの（100サイズくらい）がおすすめです。食器は重く、大きな箱にたくさん入れると箱を運ぶ際に苦労したり、底が抜けて破損したりする原因になります。引越し会社がダンボールを用意してくれる場合も、サイズが複数あれば食器用には小さいサイズを使用するようにしましょう。

・新聞紙
食器をダンボール箱に直接入れてしまうと、移送中に食器同士がぶつかって破損してしまいます。食器と食器が触れ合わないように新聞紙で包んだり、隙間にも緩衝材として丸めた新聞を詰めたりするようにします。新聞紙はあらかじめはさみやカッターを使って、半分のサイズにカットしておくと手際よく食器を梱包できます。

・梱包資材やエアークッション
エアークッションは通称プチプチといわれますが、梱包資材やエアークッションでも新聞紙と同様に食器を梱包できます。食器以外にも、土鍋のような割れやすいキッチン用品を梱包したり、緩衝材として活用できたりします。

・ビニール袋
ビニール袋はなくても特に困らないと思うかもしれません。しかし、バラバラになるのが心配な小さな食器や箸置き、フォークやスプーンなどのカトラリー類など小物をまとめるのにビニール袋があると便利です。また、中身の入った調味料を運ぶ際にも中身が洩れてもいいように、ビニール袋を使うのもよいでしょう。

・ガムテープやビニールテープ
ダンボールの組み立てや封をする時、梱包が解けないように新聞紙の端を留めるのに、ガムテープやビニールテープを使います。食器類はまとめると結構な重さになることがあります。ダンボールの底には耐久性と粘着力が高い布製ガムテープを使って、重さで抜けてしまわないように対策しましょう。赤や青の色付きのガムテープを、運ぶ際に注意しなければならない割れモノが入っているダンボールに使えば一目で判断できるためおすすめです！

・セロハンテープ
セロハンテープの粘着力は弱めですが、カトラリーをまとめたり細かい箇所や食器の周りをぐるっと１～２周巻いて留めたい時にあると便利です。

・養生テープ
養生テープはガムテープやビニールテープに比べて粘着力が弱いので、剥がすことを前提に使い分けるとよいでしょう。食器をエアークッションで梱包した時に使うと、開梱時に剥がしやすくなります。

・はさみやカッター
はさみやカッターは新聞紙や発泡スチロールなどの梱包資材、ビニールテープをカットするのに使います。

・油性マジック
ダンボール箱に内容物や搬入箇所を油性マジックで記入します。食器の場合は「割れもの注意」と目立たせる必要があるので、黒色以外にも赤色のマジックもあるとよいでしょう。

・軍手や作業用手袋
ラバー軍手といわれる、手のひら側がゴム製になっているタイプがおすすめです。食器を入れた重いダンボールを移動させる時に使うと、手から滑り落ちづらくなり作業効率があがります。

・割れもの注意のシール
割れもの注意のシールは、ダンボールの目立つ場所に貼っておくと、運搬時の注意喚起にもなります。百円ショップやインターネット通販でも購入できます。用意できない場合は、油性マジックで「割れもの注意」と記載するのでも十分です。

・レジャーシートやブルーシート
食器を梱包作業している場所（フローリングや床など）が傷つくのを防ぐのに、レジャーシートやブルーシートを使いましょう。万一食器が破損してしまった場合でも、シートの上だと片付けがスムーズです。

食器を梱包する際に新聞紙がなかったら？

昨今は新聞を購読していないご家庭も多く、大量に新聞紙を準備できないこともあります。その場合は代わりのもので梱包していきましょう。

・キッチンペーパー
本来、キッチンペーパーは調理中に使用するものなので清潔で安心して使用できます。新聞紙だと気になるインク汚れや細かなゴミが付きません。開梱時に食器を洗わずにそのまま収納、使用できるところがおすすめです。ミシン目でカットするタイプは大きさも融通がきき、開梱後も掃除や家事に再利用できてゴミも減らせます。100円均一ショップやドラッグストアなど身近な店で購入できるのも便利です。

・タオル
タオルは紙と違いクッション性があります。梱包以外にもダンボール内の底に敷いたり丸めたりして隙間に入れることで緩衝材としても使えます。バスタオルのような大きいものを切って使用すると、端がほつれて糸くずだらけになることも。できればそのままの大きさで利用することがおすすめです。 ゴミにもならないので、環境にもやさしいでしょう。

・衣類
タオルと同じ理由で衣類を梱包資材に代用することも可能です。できるだけボタンやファスナーなどがないタイプで、洗濯済みの清潔な衣類を利用するようにしましょう。

・緩衝材（エアークッション・プチプチ）
緩衝材はサイズの小さいものや少量であれば100円ショップでも気軽に購入できます。食器以外にも調味料や化粧品のビン、額縁など割れもの全般を梱包できます。そのため、ある程度まとまった量を購入するのであれば、ホームセンターのような量販店で入手するほうが安価です。

・ラップ
食品用ラップも利用できますが、柄付きの梱包用ラップが便利です。梱包したお皿を何枚かまとめて巻くことでテープを切り貼りする時間が節約でき、ズレやガタつきを抑えられます。また、カトラリーや細かい箸置きなどをまとめたりするのに適しています。テープ類のように粘着性がないので剥がしてもべたつきません。バラバラになってしまいがちな家電製品のコードや、運搬時に飛び出てしまう引き出しを固定する時も便利で、幅広い用途で使えます。

・カタログや雑誌
新聞を購読していなくても雑誌や通販カタログならある方は数ページずつ切り離す手間がかかりますが、新聞やチラシと同様に梱包資材として利用することが可能です。

引越し会社の食器用梱包材も活用できる

引越し会社から梱包資材の提供がある場合は、薄い紙製の梱包シートやエアークッションを多めにもらっておくとよいでしょう。食器以外の割れもの全般の梱包に使用できます。 また、引越し会社によっては、食器専用の運搬用ボックスを貸し出してくれるところもあります。最小限の梱包資材で済み、食器を新聞紙などで梱包する手間も省けるので、非常に便利です。引越し会社に問合せをして確認してみましょう。

【種類別】食器を梱包する方法

食器類の荷造りで重要な点の一つに梱包方法があります。
食器の形状に合わせた梱包をしないと食器が割れてしまったり、ケガをする恐れも。割れないよう安全に移送するために種類別の梱包方法を紹介します。

皿・小鉢・丼ぶりの梱包方法

	梱包資材の真ん中に底部分が上にくるように、食器をひっくり返して置く
	中央に向けて内側に包み込むように梱包する
	梱包が終わったら、ガムテープで留める

よく一般家庭で使われているサイズの平皿を梱包するのであれば、新聞紙半分の大きさが使いやすいでしょう。大皿の場合は、新聞紙を切らずに見開き２～３枚重ねて梱包すると安心です。基本的に皿は１枚ずつ梱包するようにしましょう。数枚重ねてまとめて包むと移送中に皿同士がぶつかって破損の原因になります。

丼ぶりや小鉢の場合は、梱包資材の真ん中に置いたらひっくり返さずに、そのままの状態で内側に包み込むように梱包していきます。食器の大きさにより新聞の大きさを１枚、１/２枚、１/４枚とサイズ調整すると包みやすいでしょう。

コップやワイングラスの梱包方法

	グラスの持ち手を新聞紙で巻く
	グラスの中に新聞紙を丸めて詰める
	グラスの外側を新聞紙で包む
	余った部分はグラスの飲み口の中に入れる

ワイングラスの場合は足（持ち手）と飲み口が割れやすい部分です。細長く折った新聞や緩衝材で持ち手を巻く、飲み口をカバーし一工夫したうえで、コップと同様の梱包をすると安心です。うすはりグラスのような厚さが薄い、割れやすいグラスは、グラスのなかに新聞紙を丸めて詰めると、運搬中の振動がグラス本体に伝わりにくくなり、破損のリスクをより下げられます。

マグカップやティーカップの梱包方法

	新聞紙を４分の１程度に切って畳みこむ
	カップの取っ手に巻き付ける
	カップの外側を新聞紙で包む
	余った部分は飲み口の中に入れる

マグカップやティーカップも取っ手の部分が衝撃に弱く壊れやすいので、あらかじめ細長く折った新聞紙を取っ手に巻き付けてから梱包しましょう。包み方はコップやワイングラスと同様です。

ビンに入った調味料の梱包方法

	新聞紙の中央よりやや右にビンを置く
	口部と底部を折り込みながら新聞紙を巻き付けていく
	巻き終わったらガムテープで留める

蓋が開きやすいものは梱包する前にラップやテープなどで固定しましょう。中身が漏れるか心配な場合はさらにビニール袋に入れてから箱詰めしましょう。また、夏場の引越しはトラック内もかなり高温になることが予想されます。常温保存可能な調味料でも劣化の心配があるので、使いかけの調味料は引越し前にできるだけ使い切るのがおすすめです。

包丁やハサミなど刃物の梱包方法

	新聞紙を四つ折りにし、角を３～５cmほど内側に折り包丁の根本に合わせる
	包丁の刃に沿って新聞紙を折り込む
	巻き終わったらガムテープで留める
	さらに刃の部分をダンボールで巻き、巻いた新聞紙が抜けないように固定。刃物だとわかるように印などをつけておく

鋭利な刃物は全体を包んでしまうと、中身がわからず危険です。柄の部分が外にでるよう刃の部分のみ梱包するようにしましょう。箱詰めの際も荷物と荷物の隙間などに入れず、箱を開けたらすぐにわかるような入れ方をすると誤ってケガをするリスクも避けられます。
新聞紙の代わりにタオルを代用するか、柄付きの梱包用ラップで刃の部分をぐるぐる巻いてもよいでしょう。

食器類をダンボールに詰める際の注意点

食器類の荷造りで重要な点の二つ目は箱詰めです。
できるだけ衝撃を和らげるように食器類を箱詰めしなければなりません。丁寧な梱包が無駄にならないように、上手に箱詰めしていきましょう。
移送中にダンボール内で食器が動かないように、さらには負荷が一点にかからないように箱詰めする方法をご紹介します。

ダンボールの底や側面に緩衝材を入れる

誤って箱をぶつけたり落としたりした際の外からの衝撃や、トラック運搬中の振動を和らげるために、緩衝材で壁を作ります。また、使用済みダンボールの再利用は素材が劣化していて、衝撃や積み重ねに耐えられないかもしれません。そのため、できるだけ新しいものを使用するようにしましょう。

皿は縦に入れる

平皿は上からの圧力に弱いため、寝かせて重ねるのではなく立てて箱詰めするのがおすすめです。大きさの都合で皿を重ねて入れる場合も、間に緩衝材を挟む工夫をしましょう。また何枚も重ねて下のお皿に負荷がかかるようなことはできるだけ避けましょう。

茶碗やコップは伏せて入れる

深さのある茶碗や小鉢のような食器は、下向きに伏せて箱詰めします。何枚か重ねて入れる際は間に緩衝材を挟みこむようにしましょう。
コップ類も伏せて縦に箱詰めをします。高さを揃えて入れることで、隙間なく安定した状態を保てます。一つの箱にいろいろな食器を詰めるのではなく、食器の種類ごとに大まかにでも分けて箱詰めするのがポイントです。

ダンボールの中に隙間を作らない

箱内の食器が動かないように隙間を緩衝材で埋めていきましょう。一つひとつの食器をきちんと梱包しても、箱の中に隙間ができてしまっては移送中に食器同士がぶつかり合い、破損しかねません。丸めた新聞やチラシはもちろん、キッチンで使用するタオルや布巾、新品のスポンジなどを詰めてもよいでしょう。

ダンボールには取扱注意のシールを貼る

引越しはダンボールを大量に使用するので、何がどこに入っているのかわかるようにシールを貼っておきましょう。丁寧に扱う必要がある食器は、誰が見てもわかるように『ワレモノ注意』『天地無用』など、上面と側面にシールを貼ると目立ちます。シールは100円ショップでも入手できますが、購入できなければ赤いマジックで大きく記入しても構いません。引越し会社も表示を見ればダンボールを積み上げず、配慮して運んでくれます。

輸送中に食器が割れたらどうする？

荷物の輸送中に事故やアクシデントで食器類が割れたり紛失してしまうこともあります。その場合どうしたらいいのでしょうか。

引越し会社は補償してくれる？

引越し会社は万が一に備えて保険に加入しています。引越し会社の不注意やアクシデントにより食器が破損した場合、補償の範囲内であれば対応してもらえますが、すべて補償されるわけではありません。例えば、利用者側で荷造りした場合は引越し会社に弁済義務がないと約款に記されています。

引越し日から３カ月以上経って破損が発覚した場合は、補償の期限外なので請求が無効になることもあります。さまざまなルールがあるため、不安に感じる方は契約の際に引越し会社と確認をしておきましょう。
また、開梱はなるべくその日のうちにおこなって、万一破損を発見した場合はできるだけそのままの状況を保ったまま早急に引越し会社に連絡するようにしてください。

まとめ

食器類の荷造りのコツをご紹介しました。食器は壊れやすいので梱包にも気を使いますが、新聞紙以外の資材でも問題なく梱包できます。食器が割れないようにコツを押さえてしまえば難しい作業ではありません。新居での生活もお気に入りの食器で楽しめるように、ゆとりをもって丁寧に梱包・箱詰めしてください。