賃貸物件のトイレ、ウォシュレットは自分で取り付けるのもアリ?

トイレ

2020年2月28日更新

賃貸物件のトイレ、ウォシュレットは自分で取り付けるのもアリ?

賃貸物件探しにおいては、どうしても物件の間取りや周辺環境が判断の基準になってきます。もちろん物件の広さや日当たりなども大切ですが、一年、二年と同じ物件で生活する中で意外と気になってくるのが、「トイレの環境」です。

「お部屋が素敵だったのでウォシュレット(温水洗浄便座)がないことは妥協したけれど、やっぱりウォシュレットが欲しい」と思うようなことがあるかもしれません。
そんな場合は、どうしたらいいのでしょうか?

「ウォシュレット」はTOTOの登録商標で、一般的には「温水洗浄便座」といいます。温水洗浄便座はTOTOの他にもいろいろなメーカーから販売されています。

記事の目次

  1. 賃貸物件でもウォシュレットを取り付けることは可能?
  2. 賃貸物件でウォシュレットを取り付けるにはどうすればいいの?
  3. ウォシュレットの取り付けは自分でできる?業者に頼むべき?
  4. 前の便座は保管しておかなければならないの?
  5. どこで買える?ウォシュレットの購入について
  6. ウォシュレットを選ぶ際のポイントや注意点は?
  7. トイレにこだわるなら「ウォシュレット付き」の賃貸物件を選ぶ手も
  8. まとめ

賃貸物件でもウォシュレットを取り付けることは可能?

賃貸物件でも後からウォシュレットを取り付けることはできるのでしょうか?また、取り付ける時にはどんな注意点が必要なのでしょうか?
ここからは、賃貸物件のウォシュレット設置について解説していきます。

自費負担ならOKの場合が多数

賃貸物件の情報を見ていると、設備欄に「温水洗浄便座付き」と記載されている場合があります。これは、ウォシュレットをはじめとする温水洗浄便座が付いている物件であることを表しています。
「温水洗浄便座付き」という記載がない場合は付いていないことになります。

ですが、そんな時も多くの物件では「自分で費用を負担してウォシュレットを取り付けるならOK」というケースが多いです。
その際、気を付けなければいけないことがあります。それは「必ず大家さんや管理会社に確認を取ってから行う」ということです。

勝手に取り換えるのはNG!

賃貸物件は借主ではなく所有者である大家さんのものです。たとえ契約上OKであったとしても、物件の中の設備を変更する場合は大家さん、または管理会社に確認をしてから進めましょう。
また、操作スイッチを壁に取り付けるタイプのウォシュレットの場合は壁に穴をあける必要があります。これは原状回復費の対象となる可能性があるため、併せて事前に確認するようにしましょう。

賃貸物件でのウォシュレットの設置については、「賃貸物件のトイレ、どこまでリフォームしていいの?」も併せてご覧ください。

賃貸物件でウォシュレットを取り付けるにはどうすればいいの?

それでは、実際にウォシュレットを設置するにはどのように進めればいいのでしょうか?

取り付けられる環境かチェック

まずは、ウォシュレットを取り付けることができる環境かをチェックしてみましょう。
まずは、トイレ内にコンセントとアースがあるかが前提となります。ウォシュレットは水を使う電化製品ですので、トイレ内にコンセントとアースがなければ取り付けても作動させることができません。また、便器のタイプやトイレの広さも、取り付けができるかどうかに影響します。
ウォシュレットをつけたことによってドアを開閉するスペースが確保できなくなるようなケースもありますので、注意が必要です。

ユニットバスの場合は要注意

バス・トイレ・洗面台が揃った三点式ユニットバスの場合は、残念ながらウォシュレット設置の難易度が高くなります。
これは、ユニットバスの場合は湿気や水がかかることでウォシュレットが感電・故障するリスクがあるためです。ユニットバスのトイレにウォシュレットを取り付けたい場合は、湿気対策がなされたものや電気を使わないタイプのものを選びましょう。 また、そもそもユニットバス内にウォシュレット用の電源を取るコンセントやアースがない場合もありますので、併せて確認しましょう。

大家さんと管理会社に交渉

先述の通り、ウォシュレットを取り付ける前に大家さんや管理会社に確認する必要があります。
購入および工事費用は自費であることや、取り付ける予定のウォシュレットの種類などを伝えて許可を取りましょう。これ以外にも気になることがあれば細かく伝えておき、その内容をメモや覚書に残しておけば、後々のトラブル防止にもなります。取り付けが問題ない場合は、退去時にウォシュレットを付けたままにしてよいのか、原状回復の必要があるのかなどを確認しましょう。
また、この時に「壁に取り付けるタイプのリモコンを設置した場合の対応」も確認しておくと安心です。

トイレに合わせたウォシュレットを選ぶ

次は、実際に設置する製品選びです。
便器のサイズに合う商品かどうか、トイレスペースに十分な幅があるかどうかなども考慮しながら選んでいきましょう。選び方のポイントは後ほどご説明します。

必要な場合は原状回復できるように取り付ける

退去時に元の状態に戻さなければならない場合は、すみやかに原状回復できるよう、もともと設置されていた便座を大切に保管しておきましょう。また、設置において必要な箇所以外を汚したり改変したりすることのないように気をつけましょう。

ウォシュレットの取り付けは自分でできる?業者に頼むべき?

大家さんや管理会社の許可も取り、設置する製品が決まれば、あとはトイレに設置するだけです。しかし、ウォシュレットを自分自身で設置できるのでしょうか?

大手家電メーカーの中には、製品サイト内でウォシュレットを取り付ける方法を動画で説明している会社もあります。
事前にトイレの止水栓を止める、コンセントにアースを取り付けるなど、注意しなければいけない点がいくつか紹介されており、そうした注意点に従って作業をすれば、自分で取り付けをすることも可能です。

しかし、設置が甘く水漏れが生じ下の階に水漏れが発生するなど、自分で設置したことによるトラブルは決して少なくありません。工事費用は別途必要となりますが、後のトラブルを防ぐためにも設置は専門業者に依頼し、安全に取り付けてもらうことをおすすめします。

前の便座は保管しておかなければならないの?

賃貸物件の設備は大家さんの所有物ですので、大家さんが取りつけた便座は退去時に返さなければいけません。話し合いの際に「今回設置したウォシュレットを置いていくのであれば前の便座は破棄してもよい」といったように破棄する方向で話がついていない限りは、大切に保管しておくのがよいでしょう。

どこで買える?ウォシュレットの購入について

意外と悩むのが「どこでウォシュレット(温水洗浄便座)を買えばよいのか」ということ。インターネットでも購入できるため忙しい方には便利ですが、家電量販店の店頭で実際に製品をチェックしてみるのがおすすめです。
実際のサイズや素材が確認できるので「届いてみたらイメージと違った」という失敗が防ぎやすいほか、不安なことがあればその場で相談することもできます。
インターネット通販・家電量販店共に、有料で取り付けサービスを提供していることもあります。取り付けを依頼したい場合はチェックしてみましょう。

ウォシュレットを選ぶ際のポイントや注意点は?

ウォシュレット(温水洗浄便座)は色々なメーカーから製品が出ています。実際に購入するにあたって、どこに着目して選べば良いのでしょうか?ここではサイズ、値段、機能などの面から注意すべきポイントを探ってみます。

便器のサイズ

便器のサイズは大きく分けて、普通サイズの「レギュラー」タイプと大型サイズの「エロンゲート」タイプの2種類があります。
ここ数年で発売されたウォシュレットはどちらのタイプにも設置可能な兼用型のものがほとんどですが、兼用型のウォシュレットをエロンゲートタイプの便器に設置した場合に便器がはみ出てしまうようなケースがあります。
購入前に、あらかじめ便器のサイズを確認しておくようにしましょう。

予算と値段

ウォシュレットは値段の幅が広く、どの価格帯の製品を選ぶべきか悩むかもしれません。
多くの場合、価格の違いは機能や素材の違いによって生じます。例えば温風乾燥の機能や自動開閉の機能など、便利な機能が装備されていればいるほど価格は上がります。

洗浄機能だけあればよいのか、他の機能も充実しているもののほうがよいのか、座り心地を優先して材質の良いものを選ぶのかなど、欲しい機能と予算を照らし合わせながら、自分に合う製品を選びましょう。

貯湯式か瞬間式か

ウォシュレットの温水供給の仕組みには、「貯湯式」と「瞬間式」の2つのタイプがあります。
貯湯式は、便座内のタンクにあらかじめ温水を貯めておく仕組み、瞬間式は洗浄時瞬間的に水を加熱して使用するタイプです。

貯湯式は比較的低価格帯の製品が揃いますが、家族が多い場合、連続して使用すると温水の供給が追い付かなくなる場合があります。また、常に加温しておく必要があるため電気代がやや高くなる傾向にあります。
一方、瞬間式は製品本体の価格は高い傾向にありますが、トイレの使用回数が多いご家庭でも温水の供給に不安はなく、ランニングコストも抑えられる傾向にあります。
どちらを選ぶかは、予算や一緒に住む人数に応じて決めるとよいでしょう。

操作パネルのタイプ

ウォシュレットの操作パネルには、「便座一体タイプ」の製品と「壁掛け式リモコンタイプ」の製品があります。壁掛け式を検討する場合は、そもそも壁にリモコンを取り付けてもよいかを大家さんや管理会社に確認しておきましょう。
壁掛け式リモコンタイプの場合は便座一体型に比べて汚れの心配が少なく済みますが、電池式の場合がほとんどのため、電池の消耗などによってウォシュレットが正しく作動しなくなることがあります。他の条件と共に、操作パネルがどのようなタイプになっているかも比較検討してみるとよいでしょう。

自動洗浄や脱臭などの機能の有無

近年のウォシュレットには、低価格の製品でも機械自らが自動的にノズルを洗浄する「自動洗浄機能」がついたものが多くなってきました。この機能があればノズルを常に清潔に保つことができるため、人気を集めています。
また、脱臭や除菌・抗菌機能が付いている製品も増えています。臭いや衛生面にこだわる方は、そうした機能があるかもチェックしてみましょう。

トイレにこだわるなら「ウォシュレット付き」の賃貸物件を選ぶ手も

近年の賃貸物件には、あらかじめウォシュレットが備わっている物件も多くなってきました。ご自身で設置を検討することはもちろん、物件選びの際には「ウォシュレット付き」の物件を前提に物件を選ぶことも選択肢の一つです。

大家さんや管理会社へ相談する際の手間、自分でどのウォシュレットを買うか比較検討すること、購入費用や設置の段取り、退去時の原状回復など、ご自身での設置検討には負担が伴います。物件探しの際には、ウォシュレット付きかどうかを検討材料の一つにしてみてはいかがでしょうか。

「ウォシュレット」はTOTOの登録商標です。物件情報の設備欄には主に「温水洗浄便座付き」と表記されています。

まとめ

住まいだけでなく勤務先や学校、外出先でも、トイレにウォシュレットが設置されていることは珍しくなくなりました。物件の比較検討の際には見落としがちだけれど、日々の生活の中では意外と気になってくるトイレ環境。快適に毎日を過ごすためにも、ウォシュレットの設置を検討してみましょう。

アットホームでは、ウォシュレット(温水洗浄便座)が付いた賃貸物件や、トイレを含め物件の雰囲気を変えることができるDIY可の物件をまとめてご紹介しています。
物件をお探しの際は、間取りや周辺環境に加え、快適なトイレ環境も検討材料の一つにしてみてはいかがでしょうか。