バーチカルブラインドは後悔する?購入前にメリットやデメリット、選び方のポイントを確認しよう

ルーバーが縦に向いている分、横方向にルーバーが並ぶブラインドと比べてほこりが溜まりにくいという利点もあり、部屋をスタイリッシュに見せる効果もあって人気のアイテムです。
しかし、一方ではバーチカルブラインドを買って後悔したという声も……。実際の使用感はどうなのでしょうか? バーチカルブラインドのメリット・デメリットや、種類や使い方まで詳しく見ていきましょう。
記事の目次
バーチカルブラインドとは?

目隠しや日除けに便利なブラインド。家庭向きのアイテムでは羽根が横向きについたものが一般的ですが、バーチカルブラインドは、ルーバー(羽根)が縦についています。公共施設や医療施設、オフィスや店舗などではよく使用されているので、一度は目にしたこともあるでしょう。業務用のバーチカルブラインドは耐久性を重視しているので無機質なものが多いですが、家庭用のバーチカルブラインドは種類が豊富でおしゃれなものがたくさんあります。
天井から床まで設置すると、縦のラインが生かされとてもスタイリッシュ。ルーバーの角度の調整次第で光の差し込み方をコントロールでき、通常のカーテンと同様に、開閉も可能です。デザイン性が高く部屋をモダンな雰囲気にできることが魅力です。
バーチカルブラインドのメリット

掃き出し窓など、大きな窓の天井から下がるバーチカルブラインドのスタイリッシュさは、他のカーテンなどではなかなか演出できないよさがあります。そんなバーチカルブラインドのメリットについてまとめてみました。
- スタイリッシュでおしゃれ
- 直線的な光が美しい
- 通常のブラインドと比べてほこりが溜まりにくい
- 調光しやすい
スタイリッシュでおしゃれ
バーチカルブラインドのルーバーは、布製や天然木など素材の種類が選べるほか、無地、デザイン柄、木目調、シースルーなどさまざま。1枚ずつのルーバーの幅の重なりが少ないシングルタイプ、ルーバーの重なり幅が広くオーバーラップするタイプ、不透明な生地とレース生地が交互に重なるタイプなど素材や構造によって、バリエーションが豊富にあります。
直線的な光が美しい
真っ直ぐ縦に直線を描くバーチカルブラインドは、ルーバーから漏れる光の差し込み方が美しいと評判です。
通常のブラインドと比べてほこりが溜まりにくい
バーチカルブラインドは、ルーバーの向きが縦になっているため、ブラインドの羽根にほこりが溜まりやすいというデメリットを解消してくれます。ほこりがついたとしても、はたきで簡単に払えるので、掃除のストレスが少なくなります。洗濯できるタイプもあり、大掃除ですっきりとさせることもできます。
調光しやすい
バーチカルブラインドのルーバーを回すことで、光の入り具合を調整することができます。素材に遮光タイプを選んで、ルーバーを閉じれば、しっかり光を遮ることもできます。
バーチカルブラインドのデメリット
続いて、バーチカルブラインドのデメリットを紹介いたします。買ってから後悔のないように、メリット・デメリットをしっかりと予習しておきましょう。
- コストがかかる
- 外からの視線が気になる
- ペットや子どもの事故に注意
- 風が当たるとパタパタ音がする
- 洗濯ができない、しづらい
コストがかかる
一般的なドレープカーテンと比べるとコストは高くなります。種類にもよりますが、例えば一般的なプリーツカーテン二枚組が8,000円程度とすると、幅200cm×丈180cmのバーチカルブラインドは2万円~3万円程度。バーチカルブラインドの方が2~3倍ほどコスト高になります。
外からの視線が気になる
バーチカルブラインドはルーバーの角度によって隙間ができ、外からの視線が気になるという声が聞かれます。しかし、バーチカルブラインドのタイプによっては、ルーバー同士の重なり幅が広く隙間ができにくいものや、半透明のレースと不透明なルーバー構造により外からの視線を防げるものもあります。特に後者の「センターレースタイプ」は家庭用のバーチカルブラインドの中では人気ですので、視線を気にする方にはこちらのタイプを選ぶことをおすすめします。
ペットや子どもの事故に注意
ブラインドのルーバーを開閉するためのコードや、ルーバーを繋ぐボトムコードは、小さな子どもやペットがひっかけたり、からまったりする事故が起きる可能性があります。そのため、小さなお子さんやペットがいる方は、ボトムコードがないものや操作方法がバトン式のものを選べば、コードにひっかかる心配が少なくなります。操作方法の違いについてはのちほど詳しくご紹介します。逆に猫がいるご家庭の場合は、カーテンで爪とぎをしたりよじ登ってしまうリスクが減るためバーチカルブラインドはおすすめです。
風が当たるとパタパタ音がする
バーチカルブラインドのルーバーは、窓を開け風に吹かれたりエアコンをつけたりすると、揺れてパタパタと音を立ててしまいます。よほど強風を当てない限りストレスを感じるような大きな音は立ちませんが、音に対して敏感な方にとっては不定期にパタパタする音が不快に感じるかもしれません。窓を開ける際やエアコンを使用する際はブラインドが揺れないように開けてしまうなど、気になる方は何かしらの対策をするとよいでしょう。
洗濯ができない、しづらい
バーチカルブラインドは素材によっては水洗いができます。しかしカーテンとは洗い方が異なり、ルーバーを一枚一枚レールから取り外す手間がかかります。逆に、ルーバーの一部だけを汚してしまった際には、すべて取り外す必要がなく、汚れたルーバーだけを外して洗えるメリットもあります。
バーチカルブラインドを選ぶコツや確認ポイント

バーチカルブラインドにもいろいろな種類があります。何を選んだらよいかわからない場合は、まずは素材や構造にどういった種類があるか知っておきましょう。
バーチカルブラインドの素材や種類
種類
バーチカルブラインドの種類は、ルーバーの重なり具合によってさまざまなタイプがあります。それぞれどのように違うのかは次のとおりです。
シングル(標準)
シングルタイプは、窓の幅に対してルーバーの数が少なく、ルーバー同士の重なり幅が少ないシンプルなタイプ。布などの素材量が少ない分、コストが控えめなのが嬉しいポイントです。
モアラップタイプ
モアラップタイプは、シングルタイプに比べて、窓の幅に対するルーバーの数が多く、ルーバー同士の重なり幅が多くなるタイプです。ルーバーの重なりが多い分、遮光性が大幅にアップし、熱の流出入を抑える効果も期待できます。シングルタイプと比べてルーバー同士の隙間をうまくコントロールできるので、人の目も気になりづらい構造になっています。
センターレース
センターレースは、不透明の通常生地とシースルー生地の2種類のルーバーを重ねたタイプで、家庭用のバーチカルブラインドの中でも人気の高いタイプです。カーテンとレースが一体になったような構造をしており、不透明タイプを光に対して垂直に回転させるとシースルー部分から光を取り入れられます。眩しいときや夜など目隠しをしたときはルーバーを回転させて光を遮るなど、調光機能に優れています。センターレースタイプはブラインド特有の隙間ができないので、プライバシーを守りつつ採光したい方に特におすすめです。
ミックス
ミックスルーバーとは、複数の色のルーバーを組み合わせて雰囲気を変えられるカスタマイズです。例えば黄色と青、茶色とピンクなど好きな2色でストライプを作ったり、ネイビーと白と茶色など3色でマルチストライプにしたり、好みの色合わせを楽しめます。彩度差が少ない同一トーンの色でグラデーションを作ったり、メインの色を決めて、鮮やかな色のルーバーをアクセントカラーとして取り入れたりするのもおしゃれです。
素材
バーチカルブラインドは、ルーバーの素材にもいろいろあります。
布製
一般家庭向け商品の多くはポリエステル製です。値段も手頃で手入れしやすく、扱いやすいのが特徴です。
綿・麻・シルク風
風合いや質感を綿(コットン)、麻(リネン)、絹(シルク)風に仕上げたものもあります。ポリエステルの質感を加工したものですが、質感にこだわりたい方にはおすすめです。
木製
ルーバーの一枚一枚が無垢の木で作られているものは高級感があり、町屋格子のような趣も感じられます。天然木のぬくもりが、部屋に安らぎと落ち着きを与えてくれます。
アルミ
アルミ遮熱の素材は、太陽からの熱エネルギーをカットする効果が高く、暑い夏を快適に過ごすことができます。アルミ製のバーチカルブラインドは、オフィスや公共施設などでよく使用されています。
すだれ調
バーチカルブラインドのフォルムは、日本に昔からある「すだれ」と似ています。和モダンなこげ茶などの色調のものを選ぶとすだれ調になり、和室などともよく馴染みます。
プリント柄
あまり多くありませんが、プリント柄のものもあります。アレンジして、一部のみプリント柄のルーバーを使うアイデアもあります。また、ルーバーを波型に加工したものなど変わったタイプもありますので、一風変わったデザインにしたい方はアイデア次第でさまざまなアレンジを楽しめそうです。
バーチカルブラインドの操作方法
バーチカルブラインドは操作方法にもいくつかの種類があります。以下にまとめましたので参考にしてみてください。
バトン式

バーチカルブラインドのデメリットの欄でご紹介したとおり、小さなお子さんやペットのいたずらや、紐に引っかかる事故を防いでくれるのがバトン式です。「操作バトン」と呼ばれる1本の棒をスライドさせて、ルーバーを移動させます。バトンを回すとルーバーも回転し、開けたり閉めたりできます。ルーバーの羽を窓に対して垂直にすると光が差し込み、窓に対して並行にすると光を遮断することができます。
コード(ループコード)式

コード式のものは、コードとバトンが両方付属します。コード(紐)をゆっくりと下げることでルーバーが移動し、バトンを回すことで、ルーバーを開け閉めします。
ワンチェーン式

ルーバーの移動と開閉を1本のチェーンで操作できるのがワンチェーン式です。チェーンをゆっくり、少し引くとルーバーの角度が調整でき、チェーンを引くとルーバーが移動します。
電動式

リモコン操作でルーバーの開閉、右回転・左回転などができます。
バーチカルブラインドの取り付け方
バーチカルブラインドの取り付け方法は2種類あります。壁面や窓枠の正面に取り付ける「正面付け」と、天井や窓枠の内側にレールを取り付ける「天井付け」です。
天井付け

天井を高く、部屋を広く見せたいならのであれば、天井付けがおすすめです。バーチカルブラインドの長所をより発揮してくれます。窓枠の内側の上部に取り付けるとブラインドが窓枠内におさまるので、すっきりとした見た目になります。窓枠サイズを気にせず天井に直付すると、縦長効果が生まれ、天井が高く感じられ、部屋が広く感じられます。
正面付け

窓枠を覆うように、窓枠の外側に取り付けるのを正面付けといいます。窓枠全体を覆うため、光漏れが軽減されます。
バーチカルブラインドの開き方やたたみ代
バーチカルブラインドはカーテンと同じように、たたみ代が生じます。
開き方は「片開き」と「両開き」
バーチカルブラインドは、カーテンと同じように真ん中から左右に開く両開きと片方にルーバーを寄せる片開きがあります。
たたみ代を考える

たたみ代は、「たたみしろ」と読み、ルーバーをたたんだ時にできる厚みをいいます。片開きだとたたみ代の幅が大きくなり、両開きだとそれぞれのたたみ代は少なくなります。目安ですが、シングルタイプ・片開きの場合のたたみ代は、製品幅の12%程度、モアラップタイプで15%程度となります。シングルタイプ・両開きの場合のたたみ代は、製品幅の8%程度、モアラップタイプで9%程度となります。
右寄せにするか左寄せにするかを考える
片開きのバーチカルブラインドは、ルーバーを収める位置を右に寄せるか左に寄せるかを選べます。どちら側の窓をよく開けるかを考えて、頻繁に開け閉めしない方にルーバーを収めるようにしましょう。
操作位置を決める
コードやバトンなどの操作をするのは右または左のどちらか一方になります。操作側のほうは少しだけたたみ代が多くなります。
バーチカルブラインドのお手入れ方法
ルーバーの素材が布製(ポリエステル製)の場合、自宅の洗濯機で簡単に洗濯することができます。ただし、特殊加工をしているものは洗濯できない場合があるので、購入時に忘れずにチェックしておきましょう。ルーバーをレールのフックから取り外し、ルーバー下のバランスウェイトを外し、くるくると丸めて洗濯ネットに入れて洗濯します。
まとめ
部屋のイメージをガラリと変えてくれるバーチカルブラインド。その見た目のかっこよさやスタイリッシュさから人気なアイテムではありますが、風に揺れると音がしたり洗い方や取り付け方法が異なったりと、事前に知っておくべきことがたくさんあります。通常のカーテンと比べてコストがかかるアイテムなので、買ってから後悔しないよう、よく検討してから購入しましょう。
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