【インテリア実例】和室をおしゃれな空間にするためのポイントを解説!

記事の目次
和室をおしゃれな空間にするポイント

和室というと、昔ながらの古風なイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、インテリアや色使い、照明などを工夫することで、スタイリッシュでなおしゃれな空間に変えられます。日本らしい雰囲気を残しつつも、快適で洗練された和室づくりのポイントを紹介します。
背の低い家具を置いて広くみせる
和室を広く見せるためには、背の低い家具を選ぶことが大切です。畳に負担をかけず、和室に自然に馴染むローアイテムを使用すると圧迫感を与えず、ゆったりとした雰囲気をつくれます。例えば、視線を低くできるローソファやクッションソファは、自然に和室になじみやすいでしょう。
モダンな雰囲気の家具を取り入れる
和室にモダンな雰囲気を取り入れるためには、ソファや無機質素材のインテリアを活用してみましょう。シンプルなデザインの家具や和紙を使用した照明を加えると、和室の落ち着きと現代的なセンスが調和します。
ローテーブルやローベッド、モノトーンのカラーコーディネートなども、和の雰囲気を大切にしながら洗礼された空間が演出できるでしょう。ファブリックや木製フレームを使用した家具も、和室に馴染みつつモダンな印象を与えます。
取り入れる配色に気を付ける
和モダンの空間づくりでは、配色を上手に活用することが重要です。配色の基本は、ベースカラーが70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%の割合で配置するとバランスがよいでしょう。
ベースカラーには、和室に合わせやすい彩度の低いベージュやグレー、くすんだ色を選び全体の調和を図ります。アクセントとなるような差し色の家具を1つ取り入れることで、空間にメリハリと華やかさがプラスされ、バランスのよい和モダンな雰囲気をつくり出せます。
簡単なDIYをおこなう
和室に簡単なDIYをおこなうことで、印象を替えることもできます。例えば、ウォールステッカーで壁の色を変えたり、アクセントとなるような柄を取り入れることができ、手軽に雰囲気を変えられるでしょう。また、襖(ふすま)を外して押し入れを棚にしたり、フロアマットを敷くなど、コストを抑えてできる方法があります。
和室のメリット

和室は、自然素材を活かした落ち着きのある空間を提供してくれます。客間や寝室、子どもの遊び場など、多目的に使用できる柔軟さも大きなメリットです。暮らしに取り入れることで得られる、和室のメリットを解説します。
収納量が多い

押入れタイプの収納は間口が広く奥行きが深いため、クローゼットよりも多くの衣類や小物類だけでなく、大きくかさばるものなども効率よく収納できます。押し入れ内に収納グッズを活用することで、空間を無駄なく使えるのも魅力です。
生活音が響きにくい
畳はクッション性が高く、足音や物音がフローリングよりも響きにくいという特長があります。そのため、上階に住む場合や子どもとの生活に適しており、日常のちょっとした音が下の階に伝わりにくいでしょう。ただし、完全な防音ではなく、築年数や構造によっては壁が薄いこともあるので、内見の時には壁の厚さなども確認しておくとよいでしょう。
日本の気候に適している
和室は日本の四季に対応するように設計されており、高温多湿な夏も寒さが厳しい冬も適しています。畳に使用される「い草」は湿度を調整する性質があり、梅雨時には湿気を吸収してさらっとした空間を保ちます。また、断熱性や保温性にも優れているため、冬場はフローリングと比べて足元が冷えにくいでしょう。
レイアウトをアレンジしやすい
和室は畳の上に直接座ったり寝たりできるため、家具の配置にとらわれず自由なレイアウトが可能です。布団を使用すれば就寝時にだけ寝室にでき、日中は広々とした空間として活用できます。ローテーブルやカーペット、ベッドを取り入れて洋室風にもでき、ライフスタイルに合わせてアレンジできるのが魅力です。
賃貸の場合は賃料が比較的安い
和室のある賃貸物件は、築年数が古くリフォームされていないケースも多いため、比較的家賃が安い傾向にあります。また、近年では洋室の方が主流であることから、空室を避けたいオーナーに条件交渉がしやすいことも。月々の支出を抑えたい人にとって、和室はコストパフォーマンスの高い選択肢です。
和室のデメリット

和室には心地よさや多用途性といったメリットがある一方で、畳や障子などの素材がデリケートで手入れが必要だったり、現代のライフスタイルに合わなかったりするケースもあります。和室を取り入れる前に知っておきたい、和室のデメリットについて解説します。
畳の隙間にホコリやゴミが溜まりやすい
畳の表面には凹凸があり、隙間にホコリや髪の毛、ゴミが溜まりやすいため掃除機で取り切れないことも。また、ホコリを放置するとダニやカビが発生するリスクがあり、こまめな掃除と換気が欠かせません。さらに、障子やふすまも破れやすくデリケートな素材なので、掃除の際は丁寧な取り扱いが必要です。
カビやシミができやすい
和室は畳や障子など天然素材を多く使用しているため、湿気がこもりカビが発生しやすく、日が当たりすぎると日焼けをしてしまいます。また、畳は液体が染み込みやすく、汚れを放置するとシミが残ってしまうこともあります。カーペットを敷く際も、通気性に注意が必要です。湿気対策としては定期的な換気や手入れをして、必要に応じて畳の裏返しや貼り替えをおこなうなど、継続的なメンテナンスが求められます。
重い家具を置くと跡がつきやすい
畳はフローリングに比べてやわらかいため、重い家具を長い間置くと、凹みや跡が残りやすいのがデメリットです。特に、タンスやベッドなどは畳に跡がついてしまいます。また、キャスタ付きの家具は、畳を傷つける原因になるため注意が必要。対策としてへこみ防止マットを敷く、家具の配置を定期的に変えるなど、畳を保護する工夫が重要です。
退去費用やメンテナンス費用が比較的高い
和室のある賃貸物件では、畳や障子、襖が傷みやすく、退去時の高額な修繕費が発生する可能性があります。入居者が畳の表替えやふすまの貼り替えを負担する場合、畳なら1畳あたり3,000円~1万円、襖は1枚あたり2,000円~5,000円が目安のため、負担が大きくなることも。こうした費用は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で定められていますが、契約によっては特約で入居者負担となるケースもあります。そのため、入居前や退去前に契約内容をよく確認しておくことが重要です。
また、持ち家の場合でも定期的なメンテナンスをするとよいでしょう。
賃貸物件の場合は古い物件が多い
和室のある賃貸物件は築年数が古いケースが多く、水回りやキッチン、トイレなどの設備も古い可能性があります。家賃を抑えられることは魅力ですが、住み心地に影響するため、実際に内見して建物や設備の状況確認が大切です。なかにはリノベーションされた物件もあるため、築年数だけで判断せず、管理状況も確認して選びましょう。
参考にしたい!おしゃれな和室の実例
和室には、古くさいというイメージを持っている人が多いかもしれません。しかし、和室は工夫次第でおしゃれで快適な空間に変えられます。「こだわり部屋FILE」から、センスあふれるおしゃれな和風インテリアの実例を紹介します。
【ナチュラル×シンプル】1Kのインテリア

シンプルな家具で統一された、ナチュラルテイストの1Kの和風インテリア。和室は2面採光で風通しがよく、開放感のある空間が魅力です。コンパクトながらも心地よい暮らしを実現しています。
【レトロ×アジアン】1Kのインテリア

レトロな雰囲気とアジアンテイストが融合した個性派インテリアです。柄や色を自在に組み合わせ、温もりと懐かしさが感じられる空間に仕上げられています。
【シンプル】2Kのインテリア

和室の畳とシンプルモダンなインテリアがマッチした和洋折衷のくつろぎ空間です。物件の決め手となった床の間は青い壁紙に張り替えて、季節の花を飾るスペースに。
落ち着いた雰囲気で、生活のなかに温かみを感じられますね。
【MIX×ヴィンテージ】2DKのインテリア

広々とした2DKの1部屋に、和室があります。和室の押入れは襖を外して、趣味のモノを置いたり、収納場所にしたりとマルチスペースにDIYをしたそう。和室にもマッチするヴィンテージインテリアが魅力です。
【シンプル×ポップ】2LDKのインテリア

無機質なインテリアと和室が融合した、近未来的な雰囲気が特徴です。本棚に収められたお気に入りの書籍や、お店のディスプレイのような収納など、こだわりが詰まっています。
【アメリカン×アンティーク】3Kのインテリア

ホワイトウッドで手づくりされた家具と襖にリメイクシートを貼ってアレンジを加えた、アメカジ風のDIY空間です。また、お気に入りの観葉植物を置き、緑を取り入れています。
【インダストリアル×シンプル】3DKのインテリア

シンプルでインダストリアルなインテリアによって、制作活動に集中できるアトリエに。殺風景になりがちな和室もお気に入りの写真を壁に貼り、好きなものに囲まれた空間になりました。
【ナチュラル】3DKのインテリア

ナチュラルな雰囲気のなか、DIYでレトロ感を残しつつ、機能性も重視されている空間です。冬でも昼間には、日光が入り、暖かいそう。押し入れだった場所にはピアノとお気に入りの動物の置物が並べられています。
5 畳のサイズはさまざま

和室の広さは、単に6畳といっても、地域や用途によってさまざまな畳のサイズがあり、異なります。そのため、間取り図の畳数表記だけで広さを判断しないよう注意しましょう。ここで、畳のサイズについて解説します。
京間(きょうま)
京間は、主に関西地方、四国地方、中国地方、九州地方で使用される畳のサイズです。一畳のサイズは191cm×95.5cmで、畳の種類のなかではもっとも大きいサイズです。畳の縦の長さが6尺3寸あることから「六三間」と呼ばれたり、「本間(ほんま)」や「関西間(かんさいま)」とも呼ばれます。
中京間(ちゅうきょうま)
中京間は、愛知県、岐阜県、三重県など中京地方で広く使用される畳のサイズです。別名「三六間(さぶろくま)」とも呼ばれます。一畳のサイズは182 cm×91cmで、京間より少し小さいのが特徴です。
江戸間(えどま)
江戸間は、関東地方を中心に東北地方の一部や北海道でも使用される、もっとも一般的な畳のサイズです。別名、「五八間(ごはちま)」や「関東間(かんとうま)」、「田舎間(いなかま)」とも呼ばれます。一畳の大きさは176cm×88cmで、京間より約8割小さく、江戸時代の生活様式に合わせて普及しました。住宅事情に適したサイズとして、現代でも広く使用されています。
団地間(だんちま)
団地間は、高度経済成長期に団地や公団住宅の普及とともに生まれた比較的新しい基準です。一畳の大きさは約170cm×85cmともっとも小さいサイズで、地域による変化はなく主にアパートやマンションで多く採用されています。「五六間(ごろくま)」や「公団間(こうだんま)」とも呼ばれます。
畳のお手入れ方法

畳を長もちさせるためには、日頃のお手入れが大切です。畳を美しく保つ方法を解説します。
掃除機(ほうき)で表面のホコリやゴミを取り除く
掃除機やほうきを使用して、表面のホコリやゴミを取り除きます。掃除機を使用する際は、ブラシを停止し、畳の目に沿って1畳につき40~60秒程度かけて、ゆっくり吸い取ります。ほうきを使用する場合も、畳の目に沿って動かすことがポイントです。また、フローリングワイパーを使用する時は、ドライシートで畳の目に沿って拭き掃除をおこないましょう。
隙間に入り込んだホコリやゴミをかき出す
畳の隙間に入り込んだホコリやゴミは、掃除機をかけるだけでは十分に取り除けません。ほうきを使い小刻みに掃いてゴミをかき出し、掃除機や乾いた布で細かいゴミを取りましょう。
乾拭きをする
ゴミやホコリを取り除いたら、綿の布で乾拭きし表面の皮脂汚れを拭き取ります。畳は水分に弱いため、基本的には乾拭きが推奨されています。汚れが落ちない場合は固く絞った雑巾で水拭きし、そのあと乾いた雑巾で水分を取り除きましょう。
また、重曹やロボット掃除機は畳には相性が悪いため、使用は避けてください。週1回の頻度で乾拭きをおこなうと、畳の劣化を防げます。
まとめ
和室をおしゃれな空間にするためには、現代的な要素と和の伝統を上手に融合させることが大切です。低めの家具やシンプルなデザイン、アクセントカラーを取り入れると、モダンな雰囲気をつくり出せます。さらに、和室の収納力やレイアウトのアレンジしやすさといったメリットを活かしつつ、畳のお手入れや湿気対策をしっかりおこない、おしゃれな和室で快適に過ごしましょう。
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