換気は何分するべき?おすすめの頻度や効果的なやり方を紹介

そこで、今回の記事では換気の目的や正しい換気の方法を紹介します。換気をおこなわないと、体調に異変が出てしまうこともあるので、ぜひ参考にしてください。
記事の目次
そもそも換気とは?

換気とは、室内の汚れた空気を室外の新鮮な空気に入れ替え、循環させることです。二酸化炭素・一酸化炭素・ハウスダスト(花粉・垢・食品カス・ダニ・繊維カス・細菌・ウイルス)などが含まれる室内の空気は、室外へ出す必要があります。
換気はどうして必要?

なぜ、換気は必要なのでしょうか。換気する目的を紹介します。
有害物質を外に出すため
1つ目は、有害物質を外に出すためです。有害物質とは、人の呼吸で発生する二酸化炭素・ストーブやファンヒーターから発生する一酸化炭素、生活をするうえで発生するアレルゲン(食べカス、繊維カス、垢、花粉)などが挙げられます。
酸素を取り入れるため
2つ目は、酸素を取り入れるためです。特に室内に人が多い状況だと、酸素がどんどん呼吸によって使われて少なくなってしまいます。換気をして屋外の新鮮な空気を取り入れることで、室内の酸素濃度を上げることができます。
においを排出するため
3つ目は、においを排出するためです。室内では料理をした後のにおいのほか、たばこ、体臭、汗、かびなどのにおいが発生します。閉め切った室内にこもったにおいを、換気によって排出しましょう。
湿気対策のため
外の湿度が室内より低い場合は湿気対策としても有効です。換気をして室内の湿度の高い空気を外に出し、外の湿度の低い空気を取り入れましょう。
なお、室内で快適に過ごせる湿度については、以下の記事でくわしく説明しています。
正しい換気のやり方(時間・頻度)は?

続いて、正しい換気の方法を紹介します。
換気の基本
まずは、換気の基本的な考え方を確認しておきましょう。
24時間換気設備はオフにしない
「24時間換気システム」とは、建物内の空気を自動的に循環させる設備です。1時間で、室内の空気を半分以上も入れ替えることができます。最近の建物は省エネの観点から気密性が高く、24時間換気システムを止めてしまうと、二酸化炭素や有害物質が室内にこもってしまいます。24時間換気システムである程度の室内の空気の入れ替えはできますが、それだけだと室内にあるすべての有害物質を入れ替えることはできません。そのため、窓を開けての換気も併用しましょう。
1時間に5分~10分の換気を2回
厚生労働省によると、1時間ごとに5分~10分の換気を2回おこなうことが推奨されています。冬など寒い時期や花粉の季節は窓を開ける時間を短くし、頻度を上げてもよいでしょう。
風の入り口と出口を作る
窓を開けて換気する場合は1か所だけでなく、複数の窓を開けたほうが換気の効率がよくなります。部屋の対角線上にある窓を開けると、風の入り口と出口ができるのでおすすめです。
エアコンを付けたままおこなう
エアコンは室内の空気を暖めたり冷やしたりして循環させているので、一般的にエアコンでの換気はできません。室内を閉め切ってエアコンをつけている場合、人の呼吸で二酸化炭素が増えたりにおいがこもったりしてしまうため、換気が必要です。エアコンをつけている時に窓を開けて換気する場合、エアコンはつけたままの換気がおすすめです。5分~10分の換気の間だけエアコンを止めるよりも、つけっぱなしにしたほうが省エネになります。
夏場の換気
夏場に換気する時のポイントを紹介します。
夏場の換気におすすめの時間帯
夏場の換気におすすめの時間帯は、12~16時ころです。また、外出から帰ってきて閉め切った室内は室外よりも気温が上がっていることが多いため、まず換気をして、室内の空気を少し冷やしてからエアコンをつけましょう。
エアコンを付けたまま、設定温度は少し低め
窓を開けて換気をしている間も、エアコンはつけたままがおすすめです。換気をしている時に暑いと感じたら、熱中症を避けるためにエアコンの設定温度を下げてください。また、エアコンから離れた窓を開けたほうが、エアコンが外の暑い空気を吸い込みにくくなり、エアコンの負荷を抑えられます。
冬場の換気
冬場に換気する時のポイントを紹介します。
冬場の換気におすすめの時間帯
冬場の換気におすすめなのは、12~14時ころです。換気をする前にエアコンをつけて床や壁を少し温めておくことで、窓を開けて換気をしても室内の気温が下がりにくくなります。
寒さを感じたら短めにする
冬は風が強いことが多く、室内と室外の気温差が大きくなります。そのため、他の季節よりも窓を開けての換気の効率がよくなります。冬は5分より少し短めの換気でも、十分に空気を入れ替えることができるでしょう。
花粉の時期の換気
花粉の時期に換気する時のポイントを紹介します。
花粉の時期におすすめの時間帯
花粉の時期の換気におすすめなのは、朝10時までの時間帯です。朝10時までは花粉の飛散量が比較的少ないので、花粉の飛散量が増える前に換気をしましょう。
レースカーテンをしたまま、窓を細く開ける
窓を大きく開けたほうが、換気の効率は上がります。しかし、花粉が室内に入り込むのを防ぐために、花粉の時期は窓を10cm程度開けた状態で換気しましょう。加えて網戸やレースカーテンを活用すると、室内への侵入する花粉の量を減らすことができます。
効率が上がる換気のコツは?

扇風機・サーキュレーターを活用する
1つ目は、扇風機やサーキュレーターを活用することです。扇風機やサーキュレーターを設置して風の流れを作るとより効率的に換気ができます。この方法は窓がない部屋や風が通りにくい部屋でも有効です。
サーキュレーターの効果的な使い方については以下の記事もご覧ください。
換気扇・給気口を清潔にする
2つ目は、換気扇や給気口を清潔にすることです。換気扇や給気口が汚れていると、空気が通りにくくなり、換気の効率が落ちてしまいます。また、給気口の前に家具や荷物を置いて塞がないようにしましょう。
換気ができない時でも、室内を清潔に保つ方法
外出している時間が長いなど、日中の適した時間に換気ができない時は、空気を清潔に保てる家電を利用してみてはいかがでしょうか。空気清浄機は、室内に溜まっている有害物質や外から入ってきた花粉などを、空気中から除去することができます。湿度が気になる場合は、除湿機や加湿器を使って適切な湿度にコントロールしましょう。また、換気機能が付いたエアコンなども販売されていますので、適宜活用するとよいでしょう。
換気に関するよくある質問

換気に関するよくある質問に6つ回答します。
換気は1回何分が目安?
換気は1回5分~10分を目安におこないましょう。冬の寒い時期や風が強い日は換気の効率が上がるため、短時間でも室内の空気を入れ替えることができます。
換気は1日何回必要?
換気は1日に4回~5回が理想です。室内で過ごしている間は、2時間に1回程度換気をすると空気を清潔に保ちやすいでしょう。特におすすめな換気のタイミングは朝起きてすぐと帰宅後です。
雨の日も換気は必要?
雨の日も換気をしないと、有害物質や湿気が室内にこもってしまうので換気は必要です。雨が強すぎて窓を開けていると吹き込んでしまう場合は、雨が室内に入らない場所だけ窓を開けるなど工夫をしてみましょう。窓を開ける幅を小さくしたり、網戸を活用するのもおすすめ。換気扇や扇風機・サーキュレーターを使うとより効率的に換気できます。
換気ができない時は?
換気がどうしてもできない時は、空気をきれいに保てる空気清浄機や、室内の湿度をコントロールする除湿機や加湿器を使いましょう。窓を開けられない場合は、24時間換気システムでもある程度は空気の入れ替えは可能です。
エアコンで換気はできる?
先述したように、最近では換気ができるエアコンも販売されるようになりましたが、一般的なエアコンは室内の空気を温めたり冷やしたりしているだけなので、換気はできません。エアコンをつけている際も、適切なタイミングで窓を開けて換気をおこないましょう。
24時間換気設備の電気代は?
24時間換気システムの電気代は、1カ月で100円~700円、1年で1,200円~8,400円です。キッチンの換気扇を常に付けると月600円~800円なのと比較すると、24時間換気システムの電気代はそこまで高くないといえるでしょう。また、24時間換気システムを付けないでおくと、室内に有害物質が溜まり、健康被害が起きる可能性もあるので、必ず24時間換気システムは付けっぱなしにしてください。
まとめ
今回の記事では、換気の正しい方法やよくある質問について解説しました。忙しかったり、気温や天気によっては窓が開けづらかったりしますが、換気をしないと室内の空気が汚れてしまいます。24時間換気システム・サーキュレーター・空気清浄機などと併用して室内の換気はこまめにおこなうようにしましょう。
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