効果的なダニ対策!家に潜むダニの駆除方法から繁殖させないためのコツを紹介

ダニはほこりの中にいて、フケなどの剥がれた角質や食べこぼしなどをエサにして生息しており、いくらキレイに掃除をしていても、ダニのいない家はないそうです。そんなダニの家への侵入経路、潜んでいる場所や好む場所、人への影響とともに、駆除方法についてご紹介いたします。
記事の目次
ダニはどのように侵入してくる?

ダニは、主に屋外から洋服やカバン、ペットに付いて家の中へとやってきます。また、ほこりと一緒に入ってくるなど、さまざまなものに潜んで家の中に入り込みます。そのため、新築でもダニはいるといわれています。
人やペットが持ち帰る
ダニの侵入経路で一番多いのは、外出時の衣服や靴、散歩中のペットの毛にダニが付着して、そのまま家に持ち帰るパターンです。
ものに付着している
身につけている洋服や靴、カバンなどに付いてくる以外にも、購入した衣類や繊維製品、宅配物などのダンボールを媒体にしてダニが入ってくることがあります。
ほこりやちり経由で侵入する
出入りで玄関のドアを開けた際、空気の入れ替えのために窓を開けた際などに入ってくるほこりやちりに付着して、ダニが侵入してくる場合もあります。
ダニが多く潜む場所と対策方法

ダニが好む環境は、高温多湿でちりやほこりの多い場所。家の中で高温多湿でほこりが多い場所といえば、以下のところが挙げられるでしょう。
寝具・布団
寝室にはダニのエサとなる人間の髪の毛やフケ、剥がれ落ちた角質などのエサが豊富にあり、寝汗や人の体温でダニの好む高温多湿な環境が作られること、繊維が密集していて隠れやすいことなどがダニの繁殖原因です。
寝具・布団のダニ対策
ダニは高温多湿を好みますが、60度を超えると死滅するといわれています。また、湿度が60%以下になると動きが鈍くなるので、湿度を下げることでも繁殖を抑えることができます。
このようなダニの性質を利用してダニを駆除するには、コインランドリーの高温乾燥が効果的です。ダニの発生しやすい梅雨の時期や夏場には、コインランドリーやクリーニング店を利用して、布団のダニ対策をするとよいでしょう。天気のいい日に布団を天日干しする、ふとん専用の掃除機をかける、収納時にダニ避けシートをかけるなど日常的にダニ予防をしておくのがおすすめです。
カーペットや畳
カーペットや畳は、寝具・布団と同様にダニのエサとなる、人間の髪の毛やフケなどが落ちています。さらに、食べかすなども落ちていることがあるため、ダニにとって繁殖しやすい環境といえるでしょう。畳は湿気を吸い取る性質を持つため、ダニが繁殖しやすい環境です。
カーペットや畳のダニ対策
カーペットは、繊維の間にダニが入り込むと、普通に掃除機をかけてもすべて吸い取ることは難しいでしょう。カーペットや畳のダニを駆除するには、ダニ用殺虫剤をスプレーするか、燻煙剤を使ったあとにゆっくりと掃除機をかけて、ゴミやほこりとともにダニの死骸も吸い取ってください。カーペットに掃除機をかける際には、繊維を起こすように回転ブラシなどを使って掃除をすると、より効果的にダニを取り除くことができますよ。
ソファ
ソファは繊維の中にダニが入り込みやすいです。また、人が座る部分や背もたれは汗などで湿度が高い状態になり、ダニが好む場所のひとつといえるでしょう。
ソファのダニ対策

ソファの場合はまずソファに掃除機をかけてダニのエサとなるゴミを取り除きます。クッションの間や背もたれとクッションの間など隙間にゴミが溜まりやすいので、掃除機のノズルを付け替えて隙間のゴミもしっかりと吸い取りましょう。布カバーが付いているソファであれば、月に1度は布カバーを外して丸洗いをしてください。レザーであれば拭いて汚れを落とします。布製のソファであれば、あて布をしてスチームアイロンをあてる、ダニ用殺虫剤を使うことも効果的です。また、除湿器で湿度が上がりすぎないようにする、隙間にダニ取りシート設置することもダニ予防にもつながります。
収納
クローゼットや押し入れは扉を閉めている時間が長いため、空気が循環せずに湿気が溜まりがちです。さらに、衣服や布団などにはエサになるほこりが付きやすく、ダニにとってこのうえなく住み心地のよい環境になります。
収納の工夫
衣類品をクローゼット内に収納する前に、天日干しができるとベストですが、パタパタとほこりと湿気を払ってから収納するようにしましょう。また、モノを収納しすぎると通気が悪くなるため、ある程度ゆとりのある収納が好ましいといえます。あわせて、ダニ取りシートを衣類品と一緒に収納することもダニ予防になります。
エアコン
エアコンの内側は、室内の空気を吸い込んで、熱交換器で冷やす際に空気中の水分が付着し高温多湿になるためダニが好む環境です。また、部屋の空気を吸い込む際にほこりも一緒に吸い込むのでダニのエサも豊富にあります。
エアコンのダニ対策

エアコンのダニ対策は、こまめにフィルターを外し、掃除をしてダニのエサを取り除きましょう。その際にフィルターのほこりを取り除き、水洗いし、よく乾燥させてからエアコンに戻すとより効果的です。
ぬいぐるみ
手の汚れや、皮脂、食べかすなどが付くことでダニが繁殖しやすい環境になります。ダニはアレルギーの原因になるともいわれているので、お子さんが触れるものは、安心して遊べるようにしたいですよね。
ぬいぐるみのダニ対策
お子さんのためにも、ぬいぐるみのダニ対策は欠かせません。まずはダニを死滅させるために、布団乾燥機のダニ退治モードを使用してぬいぐるみを高温で乾燥させます。ぬいぐるみの数が多い場合は、コインランドリーの乾燥機を使用するとよいでしょう。ただし、素材によっては熱に弱いものもあるので、確認してからにしましょう。ぬいぐるみが洗えるタイプであれば、高温乾燥でダニを死滅させたあとに洗濯、洗えない場合は掃除機でダニの死骸を取り除いてください。ぬいぐるみ置き場が決まっている場合は、下にダニ取りシートなどを敷いておくと予防になります。
ダニは何に弱い?繁殖させないための駆除方法
先にご紹介したとおり、ダニの弱点は「熱・乾燥・清潔」です。ダニの侵入を完全に防ぐことが難しいため、ダニの弱点を知り、繁殖させないための方法をチェックしましょう。
清潔な環境が苦手
清潔な環境とは、ダニのエサとなるほこりやゴミのない環境です。ダニの苦手な清潔な環境を作るため、次の点に心がけましょう。
こまめに掃除をする

ほこりや人から出る角質、髪の毛、ペットの毛などは毎日掃除していてもすぐに溜まります。定期的に掃除機をかける、汚れは拭き取るなどこまめな掃除を心がけましょう。
洗濯をする

洗濯でダニを死滅させることはできませんが、アレルギーの原因となるダニの死骸や糞などを洗い流せます。
熱に弱い
ダニを死滅させるためには熱が有効的です。ダニは60度以上の熱に当たれば一瞬で死滅し、50度の熱を20〜30分当てれば死滅するとされています。ダニの温床になる布団やぬいぐるみなどに熱風を当ててダニを死滅させましょう。
布団乾燥機を使う

家で手軽にできるのは、布団乾燥機を使う方法です。これから購入するという方は、ダニ対策モードのあるものを選ぶとよいでしょう。60度の熱風が出ると記載のあるものでも、60度になるのは吹き出し口の付近のみなので要注意。布団に付いたダニを退治する場合は、布団乾燥袋に布団を入れると高い効果が期待できます。袋があれば、ぬいぐるみ、洋服などのアイテムも袋に入れて熱風でダニ退治できます。
ただし、熱に弱い繊維もありますので、事前に確認が必要です。また、ダニの死骸はアレルギーの原因になりますので、乾燥機使用後は掃除機をかけてダニの死骸を除去しましょう。
コインランドリーを利用する

家に布団乾燥機がない場合は、コインランドリーの乾燥機を利用が便利です。コインランドリーの乾燥機の温度設定は標準で70度に設定されているものが多いので、ダニを死滅させるのに効果的。この場合も、布団乾燥機と同じように掃除機をかけるなどして、ダニの死骸を除去しましょう。
乾燥に弱い
ダニは、湿度が上がると盛んに繁殖します。20度以上の室温で湿度が75%を超えると猛烈に増殖。実験により、室温20度・湿度75%の環境において10週間で222倍に増えたという結果が報告されています。ダニを増やさないためには、湿度管理が大切です。
定期的に換気をする
梅雨など雨が続く時期でも、できる限り窓を開けて換気します。外よりも家の中の湿度のほうが高い場合が多いので通風は大事です。また、秋冬など乾燥する季節は、加湿器を使うご家庭も多いと思われます。適度な湿度はよいですが、湿度は65%程度までに抑えて、適度に換気しましょう。
除湿機を使う
押し入れやクローゼットのなかなど、窓を開けても空気が通り抜けにくい場所は、除湿機を使って湿度を下げるとよいでしょう。気温の高い夏だけでなく、エアコンなどの暖房と加湿器で室内が暖かい場合はダニが繁殖しやすい環境です。湿気をとって、ダニを増やさないようにしましょう。
ダニ殺虫・防虫剤が効果的
ダニが苦手とする成分を含む殺虫剤や防虫剤を使用すると、素早くダニ退治ができます。さまざまなタイプが販売されているので、ご家庭の状況に合わせて使い分けるといいですね。
殺虫剤を使う
ダニに効果的な殺虫剤として有名なのは、燻煙剤です。燻煙剤は、1回の使用で部屋の隅々まで殺虫成分を行き渡らせることができます。寝具などに直接薬剤がかからないようにカバーする、食品や家電などにもカバーをかける、ペットや観葉植物などにあたらないようにするなど、事前準備をしてからおこないましょう。燻煙剤のほかに家具の裏などに潜むダニの駆除にはスプレータイプ、畳などには刺して使うノズルタイプなど場所に合わせた駆除剤を使うとよいですね。
防虫剤を使う
防虫剤にはダニを寄せ付けない成分が含まれています。殺虫剤ほど強い成分が入っていないタイプ、成分は同じでも含有量が少ないタイプがあります。スプレー式で布団や枕に簡単に防虫成分を噴射できるもの、布団の下などに敷けるシートタイプのものなどがあります。
ダニに効果がない対策

ダニ対策のためになりそうで、実はダニを退治することはできない対策もあります。もちろん、まったく効果がないわけではないので、清潔に部屋を保つためにあわせて対策をおこないたいですね。
水洗い
ダニは水に強く、洗濯機に入れても死にません。水流で洗い流す場合、繊維にダニの爪がひっかかり、取り除くことは難しいでしょう。60度以上のお湯で洗えばダニを死滅させることもできますが、洗濯機の種類によっては温水を使う場合、50度以下を推奨しているので事前に確認が必要です。ただし、ダニのエサになる汚れやほこりなどは除去できるので、ダニにとって住みにくい環境にすることはできます。
天日干し

ダニは、日光が当たると繊維の奥や裏側に逃げてしまいます。真夏日であったとしても、太陽の光だけで布団を50度以上に保つことは難しいでしょう。黒い袋に入れて、ベランダや車内に置くと高温状態にすることもできます。また、布団を乾燥させることで中の湿度が低くなり、ダニの活動を抑えることができます。
アルコール
アルコールは揮発(きはつ)性が高く、布などの繊維に吹きかけたとしても奥に潜られてしまい、駆除することは難しいでしょう。ただし、床などにアルコールをスプレーして拭き掃除をすれば、ダニのエサとなるカビを防ぐことができるので、ダニの減少に役立つかもしれません。
除菌スプレー
抗菌スプレーの目的は菌の繁殖を防ぐことで、ダニには効きません。ただし、ダニの死骸などによるアレルゲン対策には期待ができそうです。
ダニが発生しやすい時期はいつ?
ダニが増えるのは、平均湿度が80%を超える6・7・8月です。ただし、家の中のダニに関しては、季節や時期よりも室内環境が影響します。ダニがもっとも繁殖しやすいのは室温20〜30度、湿度75%以上です。冬場は窓を閉め切りにして、加湿器をつけることが多いので注意が必要です。加湿器を使う時は湿度計を設置して、湿度が上がりすぎないように管理しましょう。
まとめ
ダニに刺されると、かゆさが1週間以上にわたって続くことも。また、虫刺され痕(あと)がシミのように残ることもあります。
アレルギーやかゆみの原因となるダニは、家の中でなるべく繁殖させたくないですよね。ダニは清潔な環境を苦手とし、熱と乾燥に弱いです。今回の記事を参考にして、ダニを増やさない環境づくり、ダニを減らす対策を実践してみてください。