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マンションリノベーション事例「個室もLDKも諦めない。家族5人が快適に暮らせる工夫がいっぱい!」

マンションリノベーション事例「個室もLDKも諦めない。家族5人が快適に暮らせる工夫がいっぱい!」

雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は東京都中央区Tさんの事例をご紹介。ご主人が独身時代に新築で購入した2LDKのマンションをリノベーション。家族が希望した子どもたちの専用スペースや対面式のキッチン、ゴロゴロできる畳の空間を実現し、自分の時間も家族との時間も過ごせるようになりました。
(text_ susumu matsui photograph_ susumu matsui)

  • 東京都中央区 Tさんの家
  • 夫48歳(建築業)妻41歳(看護助手)長女13歳 次女10歳 長男7歳 (取材時)
  • 工事費:約1800万円(税・設計料込み)
  • 築年数:20年(2005年築)
  • 専有面積:約61㎡
  • 設計・施工:スタイル工房
既存では柱のように存在していたパイプスペースを、カウンターに組み込むことで実現した対面式のペニンシュラ型キッチン。背後にカップボードを設けてすっきりとした見た目に配慮。自然と家族が集まる場所に
既存では柱のように存在していたパイプスペースを、カウンターに組み込むことで実現した対面式のペニンシュラ型キッチン。背後にカップボードを設けてすっきりとした見た目に配慮。自然と家族が集まる場所に
家族が集うリビングダイニング。床に用いたオーク材の色味に合うよう、ダイニングセットは飛騨の家具メーカー「イバタインテリア」のものをチョイス。ベンチ背面の壁に設置した背もたれは、想像以上に便利だそう
家族が集うリビングダイニング。床に用いたオーク材の色味に合うよう、ダイニングセットは飛騨の家具メーカー「イバタインテリア」のものをチョイス。ベンチ背面の壁に設置した背もたれは、想像以上に便利だそう

心地よいLDKも個のスペースも充実!

Tさん家族の住まいは、ご主人が独身時代に新築で購入した2LDKのマンション。3人の子どもたちの個室がないことや、約61㎡という面積に不自由さを感じたため、当初は住み替えを検討したそうです。「同じ地域の物件は購入時の倍以上の値段に高騰していて…。子どもたちの通学エリアを変えたくなかったので、今の家をリノベする方向に切り替えました」とご主人は振り返ります。
ネットでリノベ会社をリサーチした結果、スタイル工房に依頼することに。「自然素材を使った優しい雰囲気の事例が多くて引かれました」と奥さま。子どもたちの専用スペースをつくること、壁付けキッチンを対面式に変更すること、ゴロゴロできる畳の空間を設けること等を希望し、リノベ計画をスタートしました。

以前、家族5人で使っていた寝室を姉妹の共有個室にして、LDKから出入りするように変更。長男のスペースはLDKの一角に配置し、引き戸で開閉できる自由度の高い空間にしました。奥さま待望の対面式キッチンは、ステンレス製のオーダーキッチンに定評がある「トヨウラ」で特注。移動できないパイプスペースをうまく組み込んだペニンシュラ型キッチンは、家族とコミュニケーションを取りながら料理ができる、奥さまが理想とした環境を実現しました。
リビングの一角には収納を兼ねる小上がりの畳コーナーを設置。また、すべての窓にインナーサッシを取り付けて断熱性能をアップしたのも特筆すべき点。「先進的窓リノベ事業」や「こどもエコすまい支援事業」などの補助金をうまく活用しています。

「自分時間を楽しむことも、一緒にワイワイすることもできる理想的な環境です」と夫妻。

家族それぞれが自由に毎日を楽しめる住まいが完成しました。

プランが確定する前から、子どもたちは理想の間取りをレゴで制作。キッチンに立つ母や自室で机に向かう長男など家族の人形も添えて、新しい住まいへの思いを込めた
プランが確定する前から、子どもたちは理想の間取りをレゴで制作。キッチンに立つ母や自室で机に向かう長男など家族の人形も添えて、新しい住まいへの思いを込めた

コミュニケーション重視の対面キッチン

対面キッチンは「家族と会話をしながら料理したい」という妻の希望を実現。キッチンカウンター下部のニッチには、子どもたちの本を収納して読書コーナーに。自然と子どもたちが集まる
対面キッチンは「家族と会話をしながら料理したい」という妻の希望を実現。キッチンカウンター下部のニッチには、子どもたちの本を収納して読書コーナーに。自然と子どもたちが集まる

小さくても機能性を凝縮した女子部屋

以前は家族5人で使っていた寝室を、長女と次女のための個室に変更。空間にジャストフィットする市販の2段ベッドや勉強机を配して、コンパクトながら快適に過ごせるプライベートスペースに整えた
以前は家族5人で使っていた寝室を、長女と次女のための個室に変更。空間にジャストフィットする市販の2段ベッドや勉強机を配して、コンパクトながら快適に過ごせるプライベートスペースに整えた
淡いブルーのストライプの壁紙で、爽やかな印象に。既存のWICの扉をロールスクリーンに変更して、長女・次女専用のWICに
淡いブルーのストライプの壁紙で、爽やかな印象に。既存のWICの扉をロールスクリーンに変更して、長女・次女専用のWICに

オープンにもなる長男専用の部屋

左/「子どもが成長してきたので、娘たちと息子の部屋を分けてあげたい」と希望して、長男の部屋はLDKの一角に配置。L字型に設けた引き戸を閉めれば個室になる 右/昼間は引き戸を開け放って開放的な空間として使い、夜は閉じて個室として使用。「以前と同じ㎡数でも、個室を増やすことができたので暮らしやすくなりました」と夫妻 
左/「子どもが成長してきたので、娘たちと息子の部屋を分けてあげたい」と希望して、長男の部屋はLDKの一角に配置。L字型に設けた引き戸を閉めれば個室になる 右/昼間は引き戸を開け放って開放的な空間として使い、夜は閉じて個室として使用。「以前と同じ㎡数でも、個室を増やすことができたので暮らしやすくなりました」と夫妻 

収納を兼ねる小上がりの畳コーナー

小上がりの畳コーナーはゴロゴロする場として使うほか、ダイニングのベンチとしても活用。下部は大容量の収納になっていて、扇風機や加湿器などの季節ものや使用頻度の低いものを収めている

小上がりの畳コーナーはゴロゴロする場として使うほか、ダイニングのベンチとしても活用。下部は大容量の収納になっていて、扇風機や加湿器などの季節ものや使用頻度の低いものを収めている

忙しい朝も渋滞しない広々玄関

玄関は上がり框を斜めに設け、広々スペースに変更。忙しい朝でも渋滞せず快適

玄関は上がり框を斜めに設け、広々スペースに変更。忙しい朝でも渋滞せず快適

主寝室。天井に木目柄のクロスを用いて落ち着いた印象を持たせた。WICには扉を付けず、縦型プリーツが美しい「スマートドレープシェード」で目隠しし、通気性を確保している
主寝室。天井に木目柄のクロスを用いて落ち着いた印象を持たせた。WICには扉を付けず、縦型プリーツが美しい「スマートドレープシェード」で目隠しし、通気性を確保している
左/洗面室はスペースを広げ、複数人でも無理なく使えるようにした 右/洗面室はLDK、主寝室どちらからもアクセスできる快適な動線に。主寝室を通り抜けてバルコニーへ出られるようにしたことで、洗濯動線がコンパクトに。天井には室内干しバーを設置。懸垂もできるようにしたかったので、丈夫なバーを特注した。「子どもたちの体力づくりのためですが、楽しんでいますね」と奥さま。天井には下地補強をしっかりと施している
左/洗面室はスペースを広げ、複数人でも無理なく使えるようにした 右/洗面室はLDK、主寝室どちらからもアクセスできる快適な動線に。主寝室を通り抜けてバルコニーへ出られるようにしたことで、洗濯動線がコンパクトに。天井には室内干しバーを設置。懸垂もできるようにしたかったので、丈夫なバーを特注した。「子どもたちの体力づくりのためですが、楽しんでいますね」と奥さま。天井には下地補強をしっかりと施している
2色の壁紙と、床に六角のタイルを採用したトイレはシックな雰囲気。ペンダント照明で優しい雰囲気を高め、ゲストも気持ちよく使えるように整えた

2色の壁紙と、床に六角のタイルを採用したトイレはシックな雰囲気。ペンダント照明で優しい雰囲気を高め、ゲストも気持ちよく使えるように整えた

建物データ

<建物規模>地上12階建て<設計期間>2023年5月~8月<工事期間>2023年9月~12月<設計・施工>スタイル工房

建物データ

●Before


子どもたちの専用スペースをつくるため、寝室として使っていた洋室を長女と次女が共有する個室に変更。LDKの一角には長男専用のスペースを設けた。壁付けキッチンは対面式に変更し、家族とのコミュニケーションをとりやすいようにした。

※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.53に掲載されたものを転載しています。
※relife+は、オンライン書店にてご購入いただけます。amazonで【relife+】の購入を希望される方はコチラ(在庫の限りで販売終了となります)

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