
マンションリノベーション事例「スペースを無駄なく使える開放的なワンルームで仕事も暮らしも楽しく!」
雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は東京都中野区Oさんの事例をご紹介。リノベーションによって、コンパクトながらも回遊性がある無駄のない間取りに。DIYが好きなOさんは、寝室の壁を塗装したり、リビングの床にタイルを貼ったりと自分らしいインテリアを実現しました。
(text_ kaoru nagami photograph_ ayako mizutani)
- 東京都中野区 Oさんの家
- 本人37歳(会社員)(取材時)
- 工事費:750万円(税・設計料込み)
- 築年数:53年(1972年築)(取材時)
- 専有面積:48㎡
- 設計・施工:フィールドガレージ

角部屋のため窓が多く、寝室から室内窓越しにキッチンが見通せる開放的な室内。「テレワーク中心で家にいる時間が長いのですが、家じゅうが快適なので、ストレスなく過ごせています」とOさん

リビングと緩やかにつながる寝室は、垂れ壁があるので程よいこもり感も。正面の壁は、引き渡し時は下地までだったが、入居後にOさんがDIYで塗装した
コンパクト空間を優れたプランで無駄なく活用
以前は中央線沿線の賃貸マンションで暮らしていたOさん。手狭になり引っ越しを検討しましたが、賃貸では満足できる部屋が見つからず、中古マンションの購入とリノベーションを決意。ライフステージが変わっても売却などがしやすいように、駅近であることを重視して物件を探しました。購入したのは、南向きの明るく静かな駅近の立地で、管理状態も良好な築50年超のマンション。リノベ会社を選ぶにあたり、3社に依頼して自らコンペを開催したそうです。フィールドガレージに依頼する決め手になったのは、48㎡のコンパクトなスペースを無駄なく使える優れたプランと収納計画でした。
当初は、クローゼットの配置場所に悩んでいましたが、提案されたのは、廊下をクローゼットを兼ねたスペースにするプラン。「リノベ専門の会社ならではの提案に感動しました」とOさん。暮らしの中心となるLDKは、キッチンを一新。西側に移動して壁付けにし、以前キッチンがあったスペースは洗濯機置き場に。キッチンを移動したことで、ダイニングへ抜ける通路が生まれ、回遊しやすい動線を確保。寝室を個室にせず、室内窓で緩やかに仕切ったことも省スペースに大いに貢献。天井には一部間仕切り壁を残して可変性を持たせています。室内窓を取り付けた間仕切り壁は、廊下側から使える本棚を兼ねているのもポイント。
また、DIYが好きなOさんは、寝室の壁を塗装したり、リビングの床にタイルを貼ったり、と楽しみながら自分らしいインテリアを実現しました。テレワーク中心のため、仕事と食事はおもにダイニングで、プライベートの時間はリビングのソファで過ごすことが多いそう。
「室内を軽やかに移動でき、一日じゅう家にいてもストレスがないです」と満足そうに話してくれました。

フローリングの日焼け対策も兼ねて、窓際の床にDIYでタイルを貼った。「均等に並べるのが難しかったです(笑)」とOさん。コンパクトなスペースだが、植物を置いたりするインナーテラスとして活用している
室内窓で間仕切り、視覚的な広がりを

壁付けキッチンでスペースを有効活用

洗濯機置き場を腰壁でさりげなく目隠し

廊下からキッチン方向。腰壁で仕切って洗濯機置き場を設けたことでスペースを有効に活用でき、家事効率もアップ
廊下はクローゼットを兼ねた場所に

ガラス入りのドアで玄関に抜け感を

インダストリアル感のあるドアはオーダーメイド。ガラス入りなので、玄関に抜け感が生まれている。床をモルタル、壁は木毛セメントで仕上げたラフな雰囲気の空間にもマッチしている

壁面に有孔ボードを取り付け、収納や飾り棚として活用できるようにした。これまでに訪れた旅先の絵を飾ったり、愛用の旅行用ザックなどをハンギングしたりしている。オープンな靴収納には防災用品や工具なども収めている

建物データ
<建物規模>地上6階建て<設計期間>2020年6月~8月<工事期間>2020年8月~10月<設計・施工>フィールドガレージ


※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.53に掲載されたものを転載しています。
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