
マンションリノベーション事例「回遊できる間取りに変えてつかず離れずの暮らしを楽しめる開放感的な家に!」
雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は東京都練馬区Sさんの事例をご紹介。かねてより中古マンションのリノベーションを検討しており、浴室を中心に家を一周できる回遊性のある空間を実現。イエローやグリーンの差し色が加わり、遊び心感じる住まいになりました。
(text_ hiromi sakamoto photograph_ naoshi usuda)
- 東京都練馬区 Sさんの家
- 夫44歳(自営業) 妻37歳(会社員)(取材時)
- 工事費:約1830万円(税込み、設計料別)
- 築年数:22年(2003年築)(取材時)
- 専有面積:68.08㎡
- 設計・施工:nu(エヌ・ユー)リノベーション


回遊性や抜け感で広々!差し色で遊び心をプラス
「いつかは中古マンションを購入して、リノベーションした家に住みたい」と考えていたSさん夫妻。特にご主人はリノベに憧れがあり、様々な物件を見るうちに「新築マンションにありがちな間取りはつまらない」と感じていたそう。
その後、ついにリノベーションをすることにした夫妻は、思いを託すパートナーとしてnuリノベーションを選び、物件探しから依頼しました。物件の条件は広めに想定し、75㎡以上を希望。「購入したのは68㎡の物件で、想定より少し狭いですが私たちには十分なサイズ。面積よりも、家の近くにスーパーがあることや、駅からのアクセスが安全かなど、周辺環境を重視しました」。
夫妻が住まいに求めたのは、それぞれの仕事場があり、お互いの存在を感じながらも集中できることでした。「そうはいっても、部屋を区切って個室にすると窮屈なので、広々と使えるようにしたい」と、伝えたそうです。提案されたプランは、個室化が必要な浴室回りを核とし、LDKや各自の仕事場などをオープンにつなげて囲んだ大胆なもの。「周囲に配された部屋を通って、家を一周できる動線はおもしろいし、暮らしやすいと思いました」。
回遊性に加え、スペースの有効活用など、広々と使うために施された工夫が随所に。また「空間が変わるごとに気分を変えたい」と、黄色のキッチンや緑の天井など、差し色で遊び心を加えました。念願のワークスペースは、浴室回りを隔てて配し、適度な距離感を確保。寝室とトイレ以外は間仕切りがなく、お互いの気配が緩やかに伝わります。
「一緒の時間も楽しいし、違う部屋にいても、何となく一緒にいる感覚が味わえるのも嬉しいです」(夫妻)

建物の壁際に移設したトイレ。躯体現しにした壁には、マンション建設時に書かれたメモ書きが残されてあり、ユニークなアクセントとして楽しんでいる
高さを抑えたリビングの間仕切り壁

壁付けキッチンで省スペース化

住まいの奥まで視界が広がる玄関ホール



玄関収納は、扉つきからオープンな可動棚に刷新。棚の隙間から壁面が見えることで、さらなる広がりが感じられる
通路を兼ねた洗面&クローゼット

玄関からLDKへとまっすぐ続く通路は、洗面とクローゼットの機能を備えた多目的な空間。3つの機能を兼ねることで省スペースに。通路幅は、ふたりが余裕ですれ違えるように85mmに設定。造作した洗面台は幅1735mmのワイドサイズで、夫妻で同時に使ってもストレスなく身支度できる
扉代わりになる省スペースのカーテン

クローゼットは扉ではなく、扉の開閉スペースが不要なカーテンを取り付けた。フルオープンにできるため、出し入れがラクにできる
建物データ
<建物規模>地上5階建て<設計期間>2023年7月~9月<工事期間>2023年10月~12月 <設計・施工>nu(エヌ・ユー)リノベーション


※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.53に掲載されたものを転載しています。
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