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一戸建てリノベーション事例「夫婦揃って料理やお酒を楽しめるバーカウンターのあるキッチンを実現」【2×4工法】

雑誌「relife+」に掲載された中古一戸建てリノベーション事例から、今回は千葉県千葉市Sさんの事例をご紹介。中古で購入した一戸建ての2階部分のみをリノベーション。間取り変更が難しいとされる2×4工法の住宅でも夫婦の理想のキッチンを実現し、会話が弾む居心地のよい空間に生まれ変わりました。
(text_ hiromi sakamoto photograph_ ayako mizutani)

  • 千葉県千葉市 Sさんの家
  • 夫32歳(会社員) 妻32歳(会社員)(取材時)
  • 工事費:約1500万円(税・設計料込み)
  • 築年数:7年(2017年築)(取材時)
  • 施工面積: 43.06㎡(2階のみ)
  • 設計:ブルースタジオ
木製天板×大谷石の腰壁で造作した、作業台兼バーカウンターが印象的なキッチン。作業のしやすさを優先させて、高さは90cmに。壁付けのキッチンは、グリーンのボーダータイルやグレーのキッチンパネルを用いて、シックな雰囲気にまとめた
木製天板×大谷石の腰壁で造作した、作業台兼バーカウンターが印象的なキッチン。作業のしやすさを優先させて、高さは90cmに。壁付けのキッチンは、グリーンのボーダータイルやグレーのキッチンパネルを用いて、シックな雰囲気にまとめた

理想のキッチンを実現しふたり時間がより豊かに

料理好きのSさん夫妻は、賃貸住宅のキッチンに狭さを感じていたことなどから、中古の戸建住宅を購入し、リノベーションすることに。理想のキッチンは、ふたりで調理できる壁づけタイプ。背面には、大好きなお酒が楽しめ、作業台にもなるバーカウンターを設けるプランでした。購入したのは、1階に個室と水回り、2階にLDKと和室がある2×4工法の家。夫妻がリノベのパートナーに選んだのは、物件探しからサポートしてくれるブルースタジオ。一般的に間取り変更が難しいとされている2×4工法でも希望の暮らしが実現できるかについて等、具体的なアドバイスをしてくれたそうです。

「フロア全体を使ってLDKが配されていたので、理想のキッチンに変えられる点が大きな決め手に。一方、1階は既存のままで十分だったので、そのまま使うことにしました」と、振り返ります。キッチンは、広いシンクや作業スペースが確保でき、カウンターの高さも細かく設定できるオーダーメイド。念願の作業台兼バーカウンターも造作。「イメージは行きつけのお店のカウンターで、大谷石を使うなど、アレンジを加えました」(奥さま)。
回遊性を持たせて配置したので、家族が自然と集まるくつろぎコーナーになっているそう。

「どちらかが調理している間、ここに座ってお酒を飲みながら会話を楽しんでいます。ダイニングやリビングも、居心地のいい空間に生まれ変わったので会話が弾みます」

と、夫妻は楽しそうに話してくれました。

【ダイニング・キッチン】設備、内装、レイアウトを変更

壁付けキッチンは、夫妻が並んで使える幅3.2mにオーダー。フロントオープンタイプの食洗器や浄水器付きタッチレス水栓を備えるなど、家事効率をアップする設備を採用。バーカウンターとキッチンの間は、夫妻がすれ違いやすいよう、幅を約1mに設定
壁付けキッチンは、夫妻が並んで使える幅3.2mにオーダー。フロントオープンタイプの食洗器や浄水器付きタッチレス水栓を備えるなど、家事効率をアップする設備を採用。バーカウンターとキッチンの間は、夫妻がすれ違いやすいよう、幅を約1mに設定
左/既存のパントリーは棚を撤去し、壁一面に棚を造作して大容量を実現。窓側に造り付けた家電用の棚は、隣にワインや日本酒に適したセラーを置く計画だったことから、セラーと棚の奥行きを揃えてすっきりとした印象に 右/キッチンの床は掃除しやすいタイル貼り。バーカウンターの内側には、ゴミ箱置き場やキッチンの掃除用具入れを設けた
左/既存のパントリーは棚を撤去し、壁一面に棚を造作して大容量を実現。窓側に造り付けた家電用の棚は、隣にワインや日本酒に適したセラーを置く計画だったことから、セラーと棚の奥行きを揃えてすっきりとした印象に 右/キッチンの床は掃除しやすいタイル貼り。バーカウンターの内側には、ゴミ箱置き場やキッチンの掃除用具入れを設けた
左/「シンクの内側に水切り用のバスケットを掛けても、ゆったり使えるスペースが欲しい」(夫妻)と、シンクは幅90cmに設定した。ワークカウンターの高さは、夫妻にとって使いやすい87.5cmに設定 右/ガスコンロは、おしゃれなデザインが気に入っていたノーリツの「プラスドゥ」を採用。高さにもこだわり、ワークカウンターより5cm低く設定した。「炒め物で鍋を振っても、腕が疲れません」(ご主人)と、使い勝手は抜群だそう
左/「シンクの内側に水切り用のバスケットを掛けても、ゆったり使えるスペースが欲しい」(夫妻)と、シンクは幅90cmに設定した。ワークカウンターの高さは、夫妻にとって使いやすい87.5cmに設定 右/ガスコンロは、おしゃれなデザインが気に入っていたノーリツの「プラスドゥ」を採用。高さにもこだわり、ワークカウンターより5cm低く設定した。「炒め物で鍋を振っても、腕が疲れません」(ご主人)と、使い勝手は抜群だそう

ダイニングは、床を落ち着いた色味のフローリングに、壁のクロスはグレートーンのものに替えて、穏やかな雰囲気の内装に刷新

【リビング】引き戸を撤去し、内装を変更

元和室は、ダクトを黒い壁で目隠しした残念なデザインから、和モダンなリビングに一新。アーチ型にくりぬいた壁でダクトを隠し、間接照明を取り付けた板の間を新設。畳はフチなしに変更して、モダンテイストを高めた。「おこもり感が欲しかったので、畳の色は濃茶にして、落ち着いた印象にしてもらいました」(夫妻)
元和室は、ダクトを黒い壁で目隠しした残念なデザインから、和モダンなリビングに一新。アーチ型にくりぬいた壁でダクトを隠し、間接照明を取り付けた板の間を新設。畳はフチなしに変更して、モダンテイストを高めた。「おこもり感が欲しかったので、畳の色は濃茶にして、落ち着いた印象にしてもらいました」(夫妻)
左/奥さまのこだわりが詰まったオリジナルのリビングドア。「ゆらぎのあるガラスが好きなので、ぜひ取り入れたかった」(奥さま)と、デザインが異なるガラスをバランスよく配して、個性的なデザインに仕上げた 右/リビングの入り口は、板の間とデザインを揃えてアーチ型の開口部に変更
左/奥さまのこだわりが詰まったオリジナルのリビングドア。「ゆらぎのあるガラスが好きなので、ぜひ取り入れたかった」(奥さま)と、デザインが異なるガラスをバランスよく配して、個性的なデザインに仕上げた 右/リビングの入り口は、板の間とデザインを揃えてアーチ型の開口部に変更

建物データ

<建物規模>木造2×4工法 2階建て<設計期間>2023年11月~2024年2月 <工事期間>2024年3月~6月<設計>ブルースタジオ<施工>セキグチホームテック

床・壁・天井などの「面」を構造体とする2x4工法は、一般的に壁の撤去や移動を伴う大きな間取り変更が難しいとされている。そのため、物件購入の段階から現地調査を実施し、希望の計画が可能か構造の検討を行った。その結果、非耐力壁であった一部の壁を撤去することができ、3.2mの壁づけキッチンと回遊動線が実現
床・壁・天井などの「面」を構造体とする2×4工法は、一般的に壁の撤去や移動を伴う大きな間取り変更が難しいとされている。そのため、物件購入の段階から現地調査を実施し、希望の計画が可能か構造の検討を行った。その結果、非耐力壁であった一部の壁を撤去することができ、3.2mの壁づけキッチンと回遊動線が実現

※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.52に掲載されたものを転載しています。
※relife+は、オンライン書店にてご購入いただけます。amazonで【relife+】の購入を希望される方はコチラ

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