このページの一番上へ

マンションリノベーション事例「デザインと機能性にひとめ惚れ。念願のアイランドキッチンを実現」

マンションリノベーション事例「デザインと機能性にひとめ惚れ。念願のアイランドキッチンを実現」

雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は東京都町田市Iさんの事例をご紹介。海外インテリアが好きな奥さまはリノベーションによって部屋が一新されるのが楽しみだったそう。奥さまが希望していたアイランド型のキッチンから見渡せるリビングダイニングは、ふたりで選んだ家具や照明が自然と馴染む開放的な空間になりました。
(text_ asako shiga photograph_ koji yamada)

  • 東京都町田市 Iさんの家
  • 夫60代 妻50代 長女19歳(大学生)(取材時)
  • 築年数:21年(2003年築) (取材時)
  • 専有面積:86.2㎡
  • 設計・施工: インテリックス空間設計

これからの生活や年齢を考慮しマンションを選択

ご主人がアメリカ人、奥さまが日本人のIさん夫妻は、3年前に夫妻と奥さまの長女の3人で新しい家庭を築き、1960年代に建てられた米軍ハウスで暮らしていました。「広い庭のある平屋が気に入っていましたが、賃貸物件で経年による不具合もあり、住まいの購入を考えるようになりました」(奥さま)
平屋での暮らしを経験して「これからの生活や年齢を考えると、階段の上り下りがある家は大変そう」と新居の候補としてマンションを検討することに。しかしご主人は、マンションによくある縦長の間取りが苦手。そこで、間口が広いワイドスパンのこちらの物件を選び、不動産関係の仕事をする妻が修繕積立金の残高などの管理状態もしっかり確認して、購入を決めました。

通路幅は1mとゆったり。夫婦で作業しやすい広さを確保した。「硬さと冬場の冷えが心配で、床材は磁器タイルからフロアタイルに変更。見た目もそれほど遜色はなく、掃除もラクで気に入っています」(奥さま)
通路幅は1mとゆったり。夫婦で作業しやすい広さを確保した。「硬さと冬場の冷えが心配で、床材は磁器タイルからフロアタイルに変更。見た目もそれほど遜色はなく、掃除もラクで気に入っています」(奥さま)
重厚感のあるグレーのキッチンは「これしか考えられない!」と夫婦で意見が一致。184㎝と高身長の夫に合わせて、レンジフードは可能な範囲で高めの位置に設置した
重厚感のあるグレーのキッチンは「これしか考えられない!」と夫婦で意見が一致。184㎝と高身長の夫に合わせて、レンジフードは可能な範囲で高めの位置に設置した

念願のアイランドキッチンは家族団らんの場に

海外のインテリアが好きで、リノベでイメージどおりに一新することが楽しみだった奥さま。好みの作風の建築士を見つけ、プランだけでなく人柄や話しやすさも考慮して依頼することにしました。いちばんかなえたかったのはアイランドキッチン。「アメリカの素敵なキッチンはみんなアイランド型で、憧れていました」(奥さま)。全体のイメージは海外の施工事例を中心に、サイズ感はイケアの店内展示で模索していましたが、LIXILのショールームで目にしたキッチンに夫婦ともにひとめ惚れ。「デザインと機能性、収納スペースがたっぷりあるところが気に入りました」(ご主人)。
もうひとつ、当初から決めていたのが、浴室を浴槽なしのシャワールームにすること。「お風呂につかりたいという気持ちよりも、掃除が面倒という気持ちが勝ってしまって」と奥さま。掃除の負担が減っただけでなく、隣接する洗面室にゆとりが生まれました。

ご主人は「作業しながらおしゃべりもできるキッチンの居心地が最高です」とにっこり。

大学生の長女は就職したら、「長居はしないから」と冗談まじりに話すそうですが、しばらくは家族3人、キッチンを囲んで和気あいあいとした暮らしを楽しめそうです。

物件購入時、ご主人は広々とした間取りに変更できるのか半信半疑だったというが、ワイドスパンのつくりを生かした開放的なLDKが完成。「好みの住空間に仕上がって、ふたりで選んだ家具や照明が自然と馴染むのがうれしい」と奥さま
物件購入時、ご主人は広々とした間取りに変更できるのか半信半疑だったというが、ワイドスパンのつくりを生かした開放的なLDKが完成。「好みの住空間に仕上がって、ふたりで選んだ家具や照明が自然と馴染むのがうれしい」と奥さま

キッチンは収納充実でいつでもすっきり

LD側から死角になる場所にパントリーを設けた。炊飯器などの家電もここに収めているので、オープンなキッチンをすっきり保てる。パントリーの手前には、ちょっとした書き物などに使えるデスクコーナーも
LD側から死角になる場所にパントリーを設けた。炊飯器などの家電もここに収めているので、オープンなキッチンをすっきり保てる。パントリーの手前には、ちょっとした書き物などに使えるデスクコーナーも
振り返るだけで食洗機から食器を戻せる配置に。「引き出し収納は、高さのあるグラスや重ねた茶碗も収まるので、とても重宝しています」と奥さま
振り返るだけで食洗機から食器を戻せる配置に。「引き出し収納は、高さのあるグラスや重ねた茶碗も収まるので、とても重宝しています」と奥さま

暖房も兼ねるタオルウォーマーが便利

家づくりのポータルサイトで目に留まった画像をイメージソースにした洗面台。マットブラックの水栓や白いサブウェイタイルを取り入れた。寒がりのご主人のために建築士からすすめられたタオルウォーマーは、冬場は暖房としても重宝している

家づくりのポータルサイトで目に留まった画像をイメージソースにした洗面台。マットブラックの水栓や白いサブウェイタイルを取り入れた。寒がりのご主人のために建築士からすすめられたタオルウォーマーは、冬場は暖房としても重宝している

浴槽なしでも広くて快適なシャワールーム

リノベを機に浴槽を撤去してシャワールームに変更。大きめのユニットを採用したので、広くて動きやすい。「お風呂につかりたくなったら、温泉に行こうと思っています」と奥さま

リノベを機に浴槽を撤去してシャワールームに変更。大きめのユニットを採用したので、広くて動きやすい。「お風呂につかりたくなったら、温泉に行こうと思っています」と奥さま


愛猫のまゆ(6歳)が快適に過ごせる住まいにすることもリノベでかなえたかった希望のひとつ。
「母から受け継いだ家具をばらして、キャットタワーとして再利用する案を建築士さんが提案してくれました」(奥さま) 
写真提供/Iさん

トイレはシックな内装で落ち着く空間に

向きを90度回転させて幅をゆったり確保し、手洗いカウンターを新設したトイレ。壁の2面にネイビーのアクセントクロスを採用して、居室とは違った雰囲気にまとめた

向きを90度回転させて幅をゆったり確保し、手洗いカウンターを新設したトイレ。壁の2面にネイビーのアクセントクロスを採用して、居室とは違った雰囲気にまとめた

雨の日の洗濯対策も万全に

左/浴槽をなくしたことで洗面室がL字型の広いスペースになり、家族が左奥のシャワールームを使用中でも入り口近くのキャビネットからものを出し入れできる。雨の日の室内干し用に、上部には可動式のハンガーパイプを設置 右/洗濯機横の引き出しは、ユニット収納と壁の位置が揃うように収めて、造作家具のように仕上げたもの。日用品のストック場所として活用中
左/浴槽をなくしたことで洗面室がL字型の広いスペースになり、家族が左奥のシャワールームを使用中でも入り口近くのキャビネットからものを出し入れできる。雨の日の室内干し用に、上部には可動式のハンガーパイプを設置 右/洗濯機横の引き出しは、ユニット収納と壁の位置が揃うように収めて、造作家具のように仕上げたもの。日用品のストック場所として活用中
廊下にはディスプレイを楽しめるニッチを採用。リビングの隣の子ども部屋は窓がないため、上部に明かり取り用の室内窓を設けた
廊下にはディスプレイを楽しめるニッチを採用。リビングの隣の子ども部屋は窓がないため、上部に明かり取り用の室内窓を設けた
玄関のたたきの幅を広げて廊下を右側にずらし、玄関ドアからは室内が丸見えにならない間取りに変更。「ちょっとしたことなのに玄関や廊下が広くなって、プライバシーも保てるようになったことに驚きました」と奥さま

玄関のたたきの幅を広げて廊下を右側にずらし、玄関ドアからは室内が丸見えにならない間取りに変更。「ちょっとしたことなのに玄関や廊下が広くなって、プライバシーも保てるようになったことに驚きました」と奥さま

建物データ

<建物規模>地上14階建て<設計期間>2023年3月~4月<工事期間>2023年5月~8月<設計・施工>インテリックス空間設計

LDに隣接していた和室を取り込み、キッチンの向きを変えて南側のスペースをひと続きの広いLDKに一新。3室あった洋室は、収納を充実させて2室に再構築。夫妻の寝室と長女の個室に。廊下の位置をずらして、玄関とサニタリーにゆとりを持たせた
LDに隣接していた和室を取り込み、キッチンの向きを変えて南側のスペースをひと続きの広いLDKに一新。3室あった洋室は、収納を充実させて2室に再構築。夫妻の寝室と長女の個室に。廊下の位置をずらして、玄関とサニタリーにゆとりを持たせた

※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.51に掲載されたものを転載しています。
※relife+は、オンライン書店にてご購入いただけます。amazonで【relife+】の購入を希望される方はコチラ

関連する記事を見る
不動産お役立ち記事・ツールTOPへ戻る