
一戸建てリノベーション事例「キッチンの孤立感を解消して北欧風スタイルの洗練空間に」
雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は神奈川県川崎市Kさんの事例をご紹介。孤立感を感じるキッチンや古さが残る内装がもともと気になっていた住まいをリノベーション。キッチンの場所を以前和室だった場所に移すなど、間取りを大きく変え、開放感があり動線がスムーズな空間に生まれ変わりました。
(text_ asako shiga photograph_ hiroshi kiyonaga)
- 神奈川県川崎市 Kさんの家
- 夫50代(会社員) 妻40代(会社員) 長女9歳 (取材時)
- 工事費:2500万円(税・設計料込み)
- 築年数:22年(2002年築)(取材時)
- 施工面積:112.8㎡(1階48.9㎡、2階50.9㎡、グルニエ13㎡)
- 設計・施工:空間社


将来を見据えて今後も長く住める家に
Kさん夫妻が結婚を機に暮らし始めたのは、中古で購入した一戸建て。緑の多い周辺環境が気に入っていましたが、2階の奥まった場所にあり孤立感を感じるキッチンや、古さの残る内装など、不満もいくつかあったそう。10年ほど暮らしたタイミングで住み替えや建て替えを検討し、立地は理想的なことや、頑丈な軽量鉄骨造の家で解体はまだ早いと助言を受けたことなどからリノベを選択。「将来を見据えて、足腰の丈夫なうちはずっとここに住み続けられるように、好みを反映した暮らしやすい家にすることが目標になりました」(奥さま)
リノベのパートナー候補は、プラットフォームサイト「リノベりす」から紹介された3社に絞り、奥さまが中心になって相談を進めました。孤立感の解消のためにキッチンを移動したいという希望を伝えたところ、「おすすめしないと言われてしまった会社も。できないとは言わず、できる方法を考えてくれたのが空間社さんでした」(奥さま)


独立していた階段室は、LDと一体のオープンなつくりに。上下階のつながりが高まり、より開放的に
リノベーションで開放感のある愛着がわく住まいに
奥さまの心をつかんだのは、以前和室のあった場所にキッチンを大きく移動させるプラン。「LD側の開き戸の中にA4のファイルボックスを収めたい」などの具体的な希望があり、キッチンは造作することにしました。たっぷりと設けた収納には調理道具などがきれいに収まり、「見られたくない場所がないので、友人を招いたときにも、気軽に使ってもらえます」と、奥さまはうれしそうに語ります。
キッチンがあった場所は洗面室とトイレに。広さの関係で洗濯機置き場は1階に新設しましたが、そのおかげで以前よりも洗濯の動線がスムーズに。
「住まい全体の開放感がアップしたことや、ムダなスペースがなくなったことがうれしいですね」と、リノベを見守っていたご主人も出来栄えに大満足。リノベで、これからも長く暮らしたいと思える、愛着がわく住まいに生まれ変わりました。


ひんやりとした天板でリラックスする、愛猫のスコティッシュフォールドのきなこ

テレビの裏側はクローゼットに。「テレビの裏側は収納に。リビングに馴染むスタイリッシュなルーバー扉を採用しました。Wi-FiルーターやDVD、掃除道具などリビングに出しておきたくないものを収めています」(奥さま)
洗濯機置き場の移動で動線がスムーズに

タイルとクロスでグレイッシュな空間に

奥さまと長女の2人で並んで使うことを想定して、ミラーは大きめのものを「上手工作所」でオーダー。気に入ったアイテムを採用することで、慌ただしい朝の準備も楽しく


寝室内に設けたWIC。IKEAのシステム収納「PAX」を活用し、夫妻のワードローブに合わせて左右で細かくつくりを変えている。「PAXはぴったり収まるケースやトレイなどが充実しているのもよかったです」と奥さま
建物データ
<建物規模>軽量鉄骨造2階建て<設計期間>2022年9月~2023年3月<工事期間>2023年3月~6月<設計・施工>空間社


●Before
2階の北側にあった独立型キッチンを南側へ移動。洗面室&トイレを以前キッチンのあった場所に集約し、階段ホールも取り込んでLDKの広さを最大限に確保した。1階の主寝室は以前よりコンパクトにして、WICとランドリースペースを新設した
※この記事はrelife+(リライフプラス) Vol.51に掲載されたものを転載しています。
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