
タワーマンションリノベーション事例「お気に入りのヴィンテージ家具と DIYの収納アイテムで居心地のいい空間に」
雑誌「relife+」に掲載された中古マンションリノベーション事例から、今回は神奈川県横浜市Hさんご家族の事例をご紹介。子どもたちが独立し、20数年暮らした住宅のローン返済が終わるタイミングで住み替えを決意したHさんご夫妻。お気に入りのヴィンテージ家具に囲まれた、落ち着いた雰囲気の空間ができ上がりました。(text_ miki matsuura hotograph_ susumu matsui)
- 工事費:1300万円(税、設計料、施主支給品込み)
- 物件価格:4880万円
- 神奈川県横浜市 Hさんの家
- 家族構成:夫61歳 妻56歳
- 築年数:28年(1994年築)
- 専有面積 :70.72㎡
好きなものに囲まれて 第2の人生を楽しむ住まい

愛着のあるヴィンテージ家具や雑貨が配されたリビングの一角。ガラス戸の向こうは寝室で、正面のチェストが緩やかに視線を遮っている。3つ並んだレトロなブレッドケースも味わい深い
子どもたちが独立し、20数年暮らした住宅のローン返済が終わるタイミングで住み替えを決意したHさんご夫妻。リノベ前提で購入したのは、駅から徒歩10分のタワーマンションでした。リノベーションは、数社のリモートセミナーなどに参加して検討した結果、「設計の方のアドバイスが的確だった」(ご主人)というEcoDecoに依頼。横長で2面に窓がある、ちょっと変わった形状の物件だったため、スケルトンにして一から間取りを検討することに。「水回りを窓に面して設置したい」「キッチンはクローズに」といった夫妻の要望を盛り込み、LDと寝室がダイレクトにつながるオープンな住まいに生まれ変わりました。

右上・.寝室には、設計事務所が開発・デザインする収納家具ブランド「マルゲリータ」の本棚を採用。「もともとマンションは収納が少ないので、壁一面の収納があるといいなと思っていました。組み立て式なので、造作するよりコストも抑えられています」(夫)/左上・たくさんの小さな引き出しで構成されているヴィンテージのキャビネットは、図書館でカードを整理するために使われていたもの(アメリカ製)。細かいものを種類ごとに分けて収納できるので、整理しやすく探すのも便利/右下・ハンガーラックは夫が製作。下部の引き出しは、「市販の衣装ケースに、家にあった板を貼り合わせたもの」(夫)/左下・玄関の正面に置かれたチェストは、結婚したばかりの頃、ヴィンテージ家具ショップ「アクメ」で購入したという思い入れのあるアイテム

こだわりのヴィンテージ家具に囲まれた落ち着いた空間
玄関に入ってまず目に入るのは、アパレルショップのようなおしゃれなオープンクロゼット。夫のDIYによる可動式ラックなどにより、美しさと使いやすさを兼ね備えています。その先のリビングダイニングは、お気に入りのヴィンテージ家具に囲まれた、落ち着いた雰囲気の空間です。ガラスの引き戸でLDとつながる寝室は、壁一面の組み立て式本棚が圧巻。躯体現しの天井にグレーの壁、オーク無垢フローリングで仕上げたシックな空間に、こだわりの家具が映えています。
「ベースをしっかりつくってもらったので、あとはDIYなどで自分たちの好きなもの少しずつ加えていきたい」(ご主人)
「以前は、休日はどこかに出掛けたかったけど、今は家で過ごしたいと思うようになりました」(奥さま)
奥さまも納得の空間に仕上がったようです。




クロゼットからLDを見たところ


バルコニーに面した清潔感のあるサニタリー。貼り方にもこだわった壁面の白いタイルが印象的で、実験用シンク横のボックスは電動歯ブラシのケーブルとコンセントを隠すために夫が製作

建物データ
<建物規模>地上33階建ての24階<設計期間>2020年7月~11月<工事期間>2020年12月~2021年3月<設計>EcoDeco

※この記事はrelife+(リライフプラス) premiumNo.2に掲載されたものを転載しています。
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