住宅ローン見直しのポイントとは?効果的なタイミングと成功の秘策を公開!

本記事では、住宅ローン見直しのポイントや効果的なタイミングをわかりやすく解説しています。さらに、住宅ローンを見直すメリットやデメリット、見直しが成功する秘訣も解説しています。これからマイホーム購入を検討する方は、ヒントにしてくださいね。
記事の目次
住宅ローンを見直したいと思う時は?

住宅ローンを見直したいと思う時は、毎日の生活に変化があり収入に変動が出たタイミングなど、さまざまな局面で訪れます。例えば以下のような時に、住宅ローンを見直したくなるのではないでしょうか。
- 毎月の返済が苦しい時
- 収入が上がった時
- 家族構成やライフスタイルが変わった時
毎月の返済が苦しい時には、ローンの見直しを検討する必要があります。生活費や子どもの教育費、趣味や旅行などの余裕を持つために、返済額を軽減したい場合です。低金利に変更したり、返済期間を延ばしたりすることで月々の支払いが減少し、生活の質を保つことが可能です。
収入が上がった時にもローンの見直しを検討しましょう。昇給や転職によって収入が増えた場合、元々の返済計画よりも早期返済を目指すことができます。毎月の返済額を増やすことで、総支払い額を減らすことができるほか、ローン完済の目標を早めることができます。
家族構成の変化やライフスタイルの変更、住環境の変化などでもローン見直しを検討したいと考える方もいらっしゃるでしょう。子どもの進学や転勤、引越しなどがある場合、新しい生活スタイルに合わせて返済プランを見直し、生活にゆとりをもちたいと思うのは当然です。
ただ、見直しをしたいタイミングと、見直しをするのが効果的なタイミングは異なる場合があります。では、住宅ローンの見直しが効果的なタイミングとは、どのような時でしょうか。
住宅ローン見直しの効果的なタイミングはある?

住宅ローンの見直しは基本的にいつでも実施できますが、見直しが得になるには以下の条件を満たす必要があります。住宅ローンを見直す条件は、以下のとおりです。
- 見直し後の金利差が年率1%以上
- 住宅ローン残高が1,000万円以上
- 残りの住宅ローン返済期間が10年以上
もし、見直し後の金利差が0.5%程度の場合や、住宅ローンの返済期間が残り5年で終わる場合などでは、見直しをしても得にならない可能性があります。見直ししたい時はまず、条件をよく確認しましょう。
条件の確認ができれば、効果的なタイミングで見直しを実行します。以下に、住宅ローンの見直しに効果的なタイミングを紹介します。
よりよい条件の金融機関が見つかった時
住宅ローン見直しの効果的なタイミングは、よりよい条件の金融機関が見つかった時です。例えば、低金利のキャンペーンや特典が提供されている金融機関が現れたとします。そんな時、既存のローンを見直せば、返済額の軽減および長期的な支払いの軽減が期待できます。
また、金利は金融市場の状況によっても変動するので、低金利のタイミングで見直しができると、より支払いの負担を減らせます。さらに、金融機関での競争が激化すると、住宅ローンの条件が改善される場合があります。好条件の金融機関が出てきた際には、複数の金融機関を比較検討し、自身の状況に最適なプランを探すようにしましょう。
金融機関の選択肢が豊富な時は、見直しの好機です。実際にシミュレーションをおこなったうえで、よい条件の返済が実現できれば見直しをしましょう。
更新すると金利が高くなってしまう時
更新すると金利が高くなってしまう時も、住宅ローン見直しに効果的なタイミングです。例えば、当初の固定金利の優遇期間やキャンペーンなどの特典が終了し、住宅ローンの金利が従来よりも上昇している時などです。これらの特典が終わると、元の金利よりも高い金利が適用される可能性があります。そのため、特典終了直後に金利を見直すことで、将来的な支払い増加を避けられます。
金利が高くなると、支払額が増えてしまい、結果的に支払総額も増加してしまう可能性があります。そこで、他の金融機関で低金利の住宅ローンに借り換えることで、支払い額を軽減し、長期間にわたっての経済的な負担を軽くできます。低金利の借り換えによる効果を実感するためには、借り換え前後の金利差が1%以上とされています。
金利は市況や金融政策によって変動するため、住宅ローンの金利見直しはタイミングを逃さずにおこなうべきです。将来の支払い負担を軽減するために、金利の動向に敏感にアプローチし、適切なタイミングで見直ししましょう。
収入が下がる前
収入が下がる見込みがある場合は、住宅ローンの返済が続けられるか見直すタイミングです。例えば、転職する前や育児休業前などです。収入が下がる前に住宅ローンの見直しをおこなうと、経済的な安定を確保しやすくなります。
また、転職する前に見直すべき理由は、住宅ローン見直しの審査を現在の収入や勤続年数などの条件をもとにしておこなえるため。新しい職場での給与や収入は、転職後すぐだと不透明な状態です。試用期間中や正社員から契約社員への転職など、収入や雇用の安定性が低下するケースがあります。もし、給与や雇用形態が現在と大きく変わると、審査基準が厳しくなる可能性も考えられます。収入の変動が少ないうちに審査を受ければ、転職後に審査が通らないリスクを減らせます。
転職する前に住宅ローンの見直しを検討する際には、金融機関の審査基準や現在の収入状況を踏まえて、計画的におこないましょう。
住宅ローン見直しのメリット

住宅ローンを見直すと、さまざまなメリットを受けることができます。その主なものは以下のとおりです。
- 総返済額が軽減する
- 特典や優遇を受けられる
- 返済額や返済年数を変更できる
- 固定金利、変動金利を選択し直せる
総返済額が軽減する
現在の金利が高い場合、住宅ローンの見直しで低金利のローンに切り替えられます。例えば、現在の金利が4%であった場合、2%の金利のローンに変更すると、返済する総額が大幅に減少します。この差額は返済期間中の大きな節約につながります。
特典や優遇を受けられる
他の金融機関からの融資条件を提示し、現在の金融機関と交渉する際に、特典や優遇条件を引き出せます。低金利や手数料の削減、融資限度額の引き上げなどの特典を受けつつ、より有利な条件での融資を実現できます。
返済額や返済年数を変更できる
収入や生活状況の変化に合わせて、月々の返済額や返済年数を調整できます。収入が増えた場合、返済額を増やせば早期返済も可能です。逆に、支出が増えた場合には返済額を軽減して返済負担を軽くできます。
固定金利、変動金利を選択し直せる
住宅ローンの見直しによって、初期の変動金利ローンを固定金利ローンに切り替えられます。これにより、将来の金利上昇リスクを回避し、安定した返済プランを確立できます。逆に、固定金利から変動金利に切り替えれば、金利の低下による返済額の軽減を狙えます。
住宅ローン見直しのデメリット

住宅ローンの見直しにはメリットがある一方、デメリットも存在します。主なデメリットは以下の3つです。
- 手数料が必要になる
- 再び審査が必要になる
- 見直しの効果があまり感じられない
手数料が必要になる
住宅ローンを見直し借り換える場合、新たな金融機関に手数料を支払う必要があります。手数料は融資額に対して一定の割合がかかるため、大きな融資を受けているとそれなりの大きな金額になります。この手数料によって一時的にコストが増え、見直しをしたのに総支払額が増えてしまう可能性があります。
再び審査が必要になる
住宅ローンの見直しのデメリットの一つは、再び審査が必要なことです。再審査をする時、過去に返済が滞ったり、信用情報に問題があったりした場合、新たな金融機関での審査に通過しづらくなる可能性があります。クレジットカードの遅延やローンの滞納などの信用情報の悪化が、再審査に影響します。また、転職などで勤続年数が短い場合や、収入の減少や不安定な場合も再審査に悪影響を及ぼします。
金融機関は返済能力を重視するため、収入が減少した場合には返済が難しくなる可能性があります。仮に住宅ローン見直しの条件がそろっていても、借り換え審査にクリアできない可能性があるのがデメリットです。
手数料や手間がかかり見直しの効果があまり感じられない
効果があまり感じられないと、住宅ローンの見直しがデメリットになるかもしれません。例えば、手数料が思った以上にかかってしまい、総支払額が減らなかった場合です。減らない場合はもちろんですが、総支払額がやや削減された場合でも、比較検討や書類準備に手間がかかってしまうと、得をした気持ちになれないかもしれません。
住宅ローン見直しの際には、金利や総支払額の変動を確認するのはもちろん、事務の手間も含めたトータルコストから検討する必要があります。
住宅ローンの見直し成功の秘訣は?

せっかく住宅ローンを見直すなら、トータルコストを下げた納得の見直しを実現させたいと考えるのは当然です。では、住宅ローン見直しを成功させるためにはどのようなことに気をつければよいのでしょうか。この章では、住宅ローン見直し成功の秘訣を解説します。
適切な情報収集をする
住宅ローン見直しを成功させるには、複数の金融機関の金利や条件を比較したうえで、適切な選択が重要です。複数の金融機関の金利や借り換えにかかる諸費用をしっかりと比較し、どの金融機関を選ぶべきか見極めます。また、現在の経済状況や金利のトレンド情報を収集すれば、今後の金利変動を予測する材料になります。
これによって、金利が上昇する前に借り換えをするなど、適切なタイミングで行動できるようになります。
事前のシミュレーションを入念にする
住宅ローンの見直しを成功させるためには、自身の将来計画と合致するか十分にシミュレーションしておきましょう。例えば、家族の増加や収入の変動など、将来の変化に対応できるよう、返済額や返済年数を適切に調整することが大切です。単純に金利が下がったからといって安易に借り換えることはせずに、将来を見据えて慎重にシミュレーションしましょう。
総支払額を見極める
住宅ローンの見直しでは、単に月々の支払額だけでなく、総支払額を計算して比較検討しましょう。また、金融機関ごとに異なる諸費用や手数料を考慮し、借り換えによって得られるメリットが諸費用を上回るのか見極める必要があります。
信用情報を維持する
住宅ローンの見直しには、新たな審査がおこなわれます。過去の信用情報や返済履歴は審査に影響を及ぼします。返済の滞納や信用情報の悪化を防ぐためにも、借り換え前後のローンの返済に注意を払い、自身の信用情報の維持に努めましょう。
これらのポイントを順守すれば、住宅ローンの見直しが成功するでしょう。成功の鍵は、適切な情報収集、長期的な視点をもった入念なシミュレーションです。
記事のおさらい
Q:住宅ローンを見直すほうがよいタイミングは?
A:住宅ローンを見直すほうがよいタイミングは、毎月の返済が苦しい時や、収入が上がった時など、家計に変化があった時などです。
Q:住宅ローンの見直しをするベストなタイミングは?
A:住宅ローンの見直しは次に挙げる条件が揃っていれば、基本的にいつでも実施できます。具体的な条件とは、見直し後の金利差が年率1%以上で、ローン残高が1,000万円以上、残りのローン返済期間が10年以上の場合です。
条件がそろっていることが前提で、見直しをするのは好条件の金融機関が見つかった時や、収入が下がる前、更新すると金利が高くなる時がベストなタイミングです。
Q:住宅ローンの見直しをするメリットは?
A:住宅ローンを見直すと、次のようなメリットを受けることができます。総返済額が軽減することや、特典や優遇を受けられること、返済額や返済年数を変更できることや、固定金利・変動金利を選択し直せることなどです。
Q:住宅ローンの見直しをするデメリットは?
A:再度審査が必要になったり、見直しに手数料が必要になったり、見直しても効果があまり感じられない可能性があるのがデメリットです。
Q:住宅ローンの見直し成功の秘訣は?
A:住宅ローン見直し成功の秘訣は、適切な情報収集と総支払額・トータルコストに注目した入念なシミュレーションです。また、信用情報の維持も重要です。
まとめ
本記事では、住宅ローン見直しのポイントや効果的なタイミングをわかりやすく解説しました。さらに、住宅ローンを見直すメリットやデメリット、見直しが成功する秘訣も解説しました。
住宅ローンの見直しを成功させるには、事前の十分な情報収集と、トータルコストに着目した入念なシミュレーションが重要です。金利の低さだけに着目するのではなく、長期的な視野を持って冷静に判断し、賢く夢の住まいを手に入れましょう。
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執筆者
長谷川賢努
AFP(日本FP協会認定)、宅地建物取引士
大学を卒業後、不動産会社に7年勤務、管理職を務めたが、ひとつの業界にとどまることなく、視野を拡げるため、生命保険会社に業界を超え転職。しかしながら、もっと多様な角度から金融商品を提案できるよう、再度転職を決意。今までの経験を活かし、生命保険代理業をおこなう不動産会社の企画室という部署の立ち上げに参画し、商品、セミナー、業務内容の改善を担う。現在は、個人の資産形成コンサルティング業務などもおこなっている。
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ