継続地役権とはけいぞくちえきけん
地役権は、要役地の所有者等と承役地の所有者等が設定契約をし、合意のもとに登記していれば、承役地を買い受けた者等の第三者に対しても効力を有する。しかし、慣習的継続的に承役地が利用され、契約や登記はなされていないが、承役地の所有者等が事実上認諾している一方で、承役地を新たに購入した者や承継人がそのことを知らなかった場合には、問題となる可能性がある。
これについて判例は、設定行為や登記がなくとも、承役地の利用が一定程度継続していることや、そのための施設設備の設置・管理を要役地の所有者等が行なっているなど、外形的に承役地の所有者等が了知し得るまたは認諾していると認められる場合には、地役権の第三者効や時効取得が認められる場合があるとする。こうした場合で、新たに登記をするには、原則として双方の合意が必要であるから、承役地の所有者等が承諾しないときには、地役権が存在する旨または時効取得された旨の判決を得る必要がある。
登記されている地役権は、宅地建物取引業者が、承役地の売買または売買の媒介・代理をする場合に、宅地建物取引業法第35条の重要事項説明の対象となる。ただし、トラブルを防止するためには、宅地建物取引業者は、登記されていなくても、可能な限り情報提供することが望ましいと考えられる。
情報提供(株)不動産流通研究所「R.E.words」
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