「路地裏」

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南部藩士の通勤ルート 転じて飲んべい横丁に(盛岡市/櫻山神社・内丸)

南部藩士の通勤ルート 転じて飲んべい横丁に(盛岡市/櫻山神社・内丸)

「珍しい参道だなあ」。普通、門前とくれば土産物店ですが、櫻山神社の参道周辺は大半が飲み屋さん。軒を連ねる木造2階建てに40軒ほどがひしめき、これはもう立派な飲み屋街です。始まりは戦後のバラック建ての闇市。時を経て商店街となり、いつしか地元で人気の飲み屋街となりました。

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杜の都・仙台は 「横丁率」の高いまち(仙台市/文化横丁)

杜の都・仙台は 「横丁率」の高いまち(仙台市/文化横丁)

「緑被率」をご存じですか? 自然の緑地や公園、河川などが地域に占める割合を示す単位です。その緑被率で全国の大都市中トップクラスにあるのが今号の仙台市。戦災復興の区画整理で中心部は整然としたまち並みを形成し、仙台城跡のある青葉山公園をはじめ、定禅寺通や青葉通の並木の美しさも印象的です。

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昭和のトンネルは続くよどこまでも(神戸市/元町高架通商店街「モトコー」)

昭和のトンネルは続くよどこまでも(神戸市/元町高架通商店街「モトコー」)

幕末以来、海外からの玄関口となってきた港町神戸。大正〜昭和初期に造られたビル群が風格あるまち並みを形成する元町の旧居留地界隈は、オシャレでエキゾチックな雰囲気が漂っています。しかし、路地裏散歩を好むオジサンは、同じ元町でも高級ブランドが並ぶ旧居留地でなく、JRの高架下へ向かいます。目当ては「元 町」駅と「神戸」駅間に延々と約1kmも続く昭和の商店街「モトコー」です。

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東京の今と昔が ギュッと詰まった路地(品川区・大井町/東小路)

東京の今と昔が ギュッと詰まった路地(品川区・大井町/東小路)

「オニーサン、プロ?」「いやあ、プロっていうか何ていうか……」。日本語のたどたどしい女性から、お兄さんの上にプロかと聞かれ、つい調子に乗って普段より描き込んだのが上のスケッチ。JR「大井町」駅東口からすぐの「東小路」入口付近です。戦後すぐから小商いの店が立ち並び始め、最盛期の昭和40年代には約200もの飲食店が軒を連ねたという路地に、今も洋食、寿司、モツ焼きの店、スナックなど50軒以上がひしめきます。

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人生航路の錨をしばし路地裏に下ろす(横須賀市/若松マーケット)

人生航路の錨をしばし路地裏に下ろす(横須賀市/若松マーケット)

在日米軍と海上自衛隊の基地がある横須賀で、すぐに思い浮かぶのは通称「ドブ板通り」でしょう。戦後間もなくから進駐軍向けの店が立ち並ぶ通りで、ミリタリーショップや「スカジャン」が店先に吊るされた衣料品店、「外人バー」などが醸し出すアメリカンな雰囲気は、今も健在です。

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横丁まるごと「おでん」です(静岡市/青葉横丁)

横丁まるごと「おでん」です(静岡市/青葉横丁)

おっ、いいねえ。この雰囲気……。赤提灯を下げた小さな店が軒を寄せ合う横丁に、絵心がそそられます。ここは近代的なビルが立ち並ぶ静岡市の中心街にあって、異彩を放つ「青葉横丁」。すぐそばの「青葉おでん街」と合わせて、40店ほどのすべてがおでんの店という実に珍しい横丁です。

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東京の戦後史をなぞる横丁(東京都/上野アメ横)

東京の戦後史をなぞる横丁(東京都/上野アメ横)

「サッカリン」を知る読者はどのくらいいるでしょう? アイドルの愛称ではありません。戦後間もなく、砂糖が入手困難だったために代用品として使われた甘味料で、サッカリンを使ったアメ菓子が幅を利かせた時代がありました。今回の「アメ横」は、そんな菓子を売るバラック店舗の闇市マーケットが、旧国鉄の「上野」駅~「御徒町」駅間のガード下に生まれたことが名前の由来だとか。

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