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土地の魅力が凝縮! 全国「道の駅」めぐりの旅

発酵の魅力を世界に発信!「道の駅 発酵の里こうざき」

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日本一の長さを誇り、あらゆる自然の恵みを育む利根川。その川を挟んで千葉県と茨城県の県境にあり、千葉県北部にある神崎町(こうざきまち)が今回の舞台です。千葉県の中でも“最も小さい町”であるこちらに、少し変わった道の駅が新しく誕生したとか。それが「道の駅 発酵の里こうざき」です。

圏央道神崎ICすぐ、国道356号沿いにあります。

圏央道神崎ICすぐ、国道356号沿いにあります。

道の駅のすぐ横に雄大な利根川を望みます。

道の駅のすぐ横に雄大な利根川を望みます。

神崎町のマスコットキャラクター「なんじゃもん」がお出迎え。

神崎町のマスコットキャラクター「なんじゃもん」がお出迎え。

なぜこの道の駅には「発酵の里」と名付けられているのでしょうか? 今回取材にご協力いただきました、株式会社発酵の里の東川さんにお話を伺いました。

東川さん「ここ神崎町は、利根川の豊富にある水源と肥沃な大地のおかげで、昔から醤油や味噌、酒造りが盛んな地域で、まさに『発行の里』でした。また、2009年3月より2つの酒造が中心となり『酒蔵まつり』を開催。内外から多数の方にお越しいただけるようになり、この成功体験を元に『発行の里こうざき』を町が商標化しました。その延長線上にこの道の駅プロジェクトもあり、2015年4月に施設をオープン。名前もそこからいただくことになったんです」

もちろんこちらでは、地元で作られた醤油や味噌、日本酒を購入することができます。しかし、こちらの道の駅が掲げるコンセプトはそれだけではありません。

東川さん「私たちは『発酵』という、生活に身近にありながらあまり知られていないすばらしい文化の魅力を発信するために、地元産の食品だけでなく、日本全国、そして世界の発酵食品を集めています。現在、その発酵食品の品揃えは約400点。その中の4割ほどが地元と千葉のもので、残りの6割が日本各地、世界から集めたものになります」

発酵食品を扱う「発酵市場」の入り口には、実際使われていた醤油樽が置かれています。

発酵食品を扱う「発酵市場」の入り口には、実際使われていた醤油樽が置かれています。

なかでは、日本各地から集めた発酵食品が約400点も並びます。

なかでは、全国各地から集めた発酵食品が約400点も並びます。

神崎町で作られた味噌や麹、醤油、日本酒もズラリ。

神崎町で作られた味噌や麹、醤油、日本酒もズラリ。

千葉県印西市の柴海農園の「甘麹ジャム」は、砂糖を使っていないのにやさしい甘さで美味です!

千葉県印西市の柴海農園の「甘麹ジャム」は、砂糖を使っていないのにやさしい甘さで美味です!

秋田の「しょっつる」といった、日本の各地方で作られる発酵食品が手に入るのは貴重ですね!

秋田の「しょっつる」といった、日本の各地方で作られる発酵食品が手に入るのは貴重ですね!

また、道の駅の人気商品と言えば、やっぱり産直野菜や地元の郷土料理です。こちらの施設では、発酵食品専門の「発酵市場」以外に、野菜やフルーツが充実している「新鮮市場」があります。毎日地元の農家さんが自ら搬入、値付けをした新鮮で美味しい野菜を購入することができます。

蔵をイメージした天井の高い建物の「新鮮市場」。

蔵をイメージした天井の高い建物の「新鮮市場」。

「ステーキナス」といった珍しい野菜に出会えるのも、道の駅の魅力ですね。

「ステーキナス」といった珍しい野菜に出合えるのも、道の駅の魅力ですね。

洗いや煮物など、鯉の郷土料理もお総菜として並んでいました。

洗いや煮物など、鯉の郷土料理もお総菜として並んでいました。

珍しい発酵食品と新鮮な野菜が同時に購入できるなんて、料理好きなら楽しいお買い物ができそうですね!

また、道の駅には24時間営業のコンビニエンスストアのほか、発酵食品を使った絶品料理が味わえる「Cafe&Restaurant オリゼ」が営業しています。この日も平日にもかかわらず、お昼時には地元の人や国道を通りがかった人で大賑わいになりました!ちなみに、 東川さんのおすすめメニューは?

東川さん「一番人気は『豚肉の味噌麹焼き定食』(950円)ですね。ほかにも、『鶏の塩麹ポン酢唐揚げ定食』(950円)などが人気です。小鉢やデザートも付いているので、女性やお年寄りの方にも好評いただいています!」

大きな窓から、のどかな田園風景も望める「Cafe&Restaurant オリゼ」。

大きな窓から、のどかな田園風景も望める「Cafe&Restaurant オリゼ」。

一番人気の「豚肉の味噌麹焼き定食」(950円)。小鉢やデザートにも発酵食品が使われています。

一番人気の「豚肉の味噌麹焼き定食」(950円)。小鉢やデザートにも発酵食品が使われています。

まだオープン間もないながらも、地元の人や観光客からの支持を集めている発酵の里こうざき。今後の目標は?

東川さん「8月5日に行った『発酵の日フェスティバル』では、世界一臭い発酵食品の缶詰を開けたり、麹カビを顕微鏡で見るコーナーを設置したりしました。学術的な観点からも『発酵』という文化に触れていただきたいと考えてます。成田空港からもほど近い立地も活かして、外国人観光客にも、まだまだ知られていない発酵の魅力をこの町で体験してほしいですね!」

神崎町では、毎年3月に「鍋店」と「寺田本家」という2つの地元の酒蔵が中心となって「酒蔵まつり」が行われ、町全体が“発酵”というコンセプトのもと一つになり、さまざまなイベントが行われます。また、8月5日には、「8(ハッ)5(コー)の日」ということで、道の駅でも「発酵の日イベント」を開催。子どもからお年寄りまで、大いに盛り上がったとのこと。近年、見直されつつある「発酵」の魅力。発酵について少しでも興味あれば、足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

  • 施設情報
    ●道の駅 発酵の里こうざき
    住所:千葉県香取郡神崎町松崎855
    営業時間:発酵市場、新鮮市場9:00-18:00、
    Cafe&Restaurantオリゼ10:00-18:00
    http://www.hakkounosato.com/

※記事中の情報・価格は取材当時のものです。

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