

Lecture 17 石川 博子さん
(ファーマーズテーブル代表)
生活まわりの雑貨を取り扱うお店、ファーマーズテーブル代表の石川博子さん。彼女の視点や、雑貨への考え方は、人の生活の中にある「ゆとり」を教えてくれる。
やさしい木漏れ日が降り注ぐお店にお邪魔して、「ゆったり楽しい生活」のコツを聞いてきました。
自分の生活まわりの雑貨は、家で一緒に暮らす物たちだから、気取った物や、とんがった物より、気さくでやさしい物がいいですよね。「ウチはやっぱりいいなぁ」と言えるような雑貨が並ぶ店作りを心がけています。自分が好きか嫌いか、使いたいかどうかがポイントですね。
ロハス(=健康や環境問題に配慮した持続可能な生活)と言っても本格的に取り組んでる訳ではないのですが、たまたま質感や色合い、デザインが気に入ったガラス製品があったので、製作者に話を聞いてみたら、色の違う2種類の瓶を再利用して作った作品でした。私たちが暮らしているまわりにも何気ないところで、リサイクル製品ってあるんだなぁってつくづく思います。
もともと私は瓶などのガラス製品が好きなんですが、ガラス製品って太陽や光があたるときれいですよね。だから自宅では気に入った瓶の後ろにライトを当ててインテリアとして並べています。気に入った瓶は使い終わった後、花を生けて花瓶として使ってもいい。物をただ飾るのではなく一緒に生活したい。どういう風に使ったら一番似合うかと考えることが好きなんです。
ふだんの生活の中でもロハスな暮らしはできますよ
食品選びでも、ロハスを意識して無農薬にこだわったりはしていません。ただ子供がいるので無農薬野菜の方が体にいいのかなぁ? って興味を持ったくらいです。でも実際食べてみたらおいしくて、スーパーにあれば選ぶようにはなってます。食べ物もインテリアと同じで、自分が素直においしい、好きだと感じられる物を取り入れることが大切じゃないかな。無農薬野菜の味を活かすために薄味で調理して、おいしいと思えないのなら、はっきりした味付けで、無農薬でなくてもワイワイみんなで騒いで食べる方が体にも心にもいいことではないでしょうか? 自分に無理をしてまでこだわるのは、よくないことです。
自分が生活する住まい、空間だからこそ、初めはとりあえず好きな物で買いそろえたり、食べたりすることが大切。そういうことを繰り返し、「失敗から学ぶ」ではないけど、そのうち余計な物はなくなっていくものだから。年齢によっても趣味趣向は変わっていくしね。若い時はゴチャゴチャした物が好きだったけど、年をとるにつれて渋く地味な物が好きになっていくかもしれない。だからとにかく初めは自分の好きな物を選んで、そこから自分のスタイルを生み出してほしいです。
(左上から時計周りに)飲口の色が違うのは2種類の瓶を再利用したから。質感がとっても気に入ってます/モロッコの伝統的な履き物。履き込むほどに足に馴染んでいきます/気にいった形の瓶も花瓶に早変わり/温みのある鍋つかみは生地のリネンがポイント

ケメックスのコーヒーメーカー
20年前にNYで一目ぼれした逸品。スゴくおいしいコーヒーが落ちます。

石川 博子 いしかわ・ひろこ
スタイリストを経て1985年、表参道同潤会アパート(現表参道ヒルズ)に生活雑貨の店「ファーマーズテーブル」を始める。2000年に表参道ヒルズの開発により現在の場所に移動し2F雑貨、1Fカフェの店を展開中。