伝統的建造物群保存地区とは でんとうてきけんぞうぶつぶんほぞんちく

伝統的建造物群とこれと一体をなしてその価値を形成している環境を保存するために、市町村が定める地区をいう。

例えば、城下町・宿場町・門前町などに残る歴史的な集落やまち並みが指定の対象となる。

伝統的建造物群保存地区は、都市計画区域内または準都市計画区域内においては都市計画法地域地区として、それ以外の区域は条例によって定められる。

市町村は、条例により、伝統的建造物群保存地区の現状変更の規制等について定めることとなるが、その基準は政令の定めに従わなければならない。

規制等の基準を定める政令は、許可の対象となる行為を、「建築物その他の工作物の新築、増築、改築、移転又は除却」「建築物その他の工作物の修繕、模様替え又は色彩の変更でその外観を変更することとなるもの」「宅地の造成その他の土地の形質の変更」「木竹の伐採・土石の類の採取」「そのほか現状を変更する行為で条例で定めるもの」としている。

また、許可を与える基準については、許可対象となる行為をした後の伝統的建造物等の位置・形態等が伝統的建造物群の特性を維持していること、伝統的建造物以外の建築物等については、その位置・形態等が当該保存地区の歴史的風致を著しく損なうものでないこと、などとしている。

なお、伝統的建造物群保存地区のうち価値の高いものは、国が重要伝統的建造物群保存地区として選定している。

情報提供(株)不動産流通研究所「R.E.words

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