athome
アットホーム加盟・利用不動産店数 - -現在

はじめての方へ

不動産情報サイト アットホーム

専門家(FP)による住宅ローンコラム 気になる住宅ローンの選び方や借り方など、最新情報を交えご紹介します。

2012年02月23日 更新 住宅ローンの金利タイプと今後の金利変動による返済額の変化

髙橋 佳良子

住宅ローンを選ぶ際に悩むのが、「どの金利タイプを選択するか」ではないでしょうか。

現在、扱われている住宅ローンの主な金利タイプは、大きく分けて三つ。

「変動金利型」「固定金利選択型」「固定金利型」です。

平成24年1月に住宅金融支援機構が実施した「民間住宅ローン利用者の実態調査」によると、1月の金利タイプ別利用状況は、変動金利型50.3%、固定金利選択型30.6%、全期間固定型19.0%です。低金利が継続していることもあり、一般的には金利タイプの中でも一番金利の低い変動金利の利用者が多くなっています。

しかし、今後の金利がどのように変わっていくかわかりません。それぞれの特長とメリット・デメリットを理解した上で、ご自分のライフプランや今後の経済状況に合った、金利タイプ(返済計画)を選択することが大切です。

<住宅ローンの金利タイプ>

住宅ローンの金利タイプ

まずは、金利タイプ別の特長を見てみましょう。

変動金利型

特長

変動金利型とは、借入期間中、世の中の金利の動きに合わせて金利が変動する金利タイプで、年2回金利が見直されます。ただし、実際に支払う返済額の変更は5年に一度で、その際の返済額の上昇幅は最大25%までとされています。

変動金利のメリット・デメリット

変動金利型は、金利が半年に1回見直されるため低金利時期や金利が下がっている時にはメリットを享受できますが、金利が上昇した場合、適用される金利自体は半年ごとに上昇し、それに伴い支払う利息が増える金利上昇リスクがあります。

上限金利特約(キャップ)付変動金利型は、上限金利が決まっているため市場の金利が上昇したとしても影響を受けないというメリットがありますが、当初の金利は高めです。

ローン金利に影響を与えるのは

変動金利に影響を与えるのは「短期プライムレート」です。

変動金利型ローンの金利は4月1日と10月1日の短期プライムレートを基準として毎年2回金利の見直しを行います。この短期プライムレートとは、簡単にいえば銀行が優良な企業に短期間の貸出を行う際に適用する最優遇貸出金利のことです。

固定金利選択型の特長

特長

当初から数年間の金利が固定される金利タイプです。

固定金利期間には、2年、3年、5年、10年などがあり、通常は固定金利期間終了後に、その時点の金利で改めて「変動金利型」や「固定金利選択型」を選びます。

キャンペーン金利などが設定され、一般の変動金利型より金利が低い場合もあります。また、当初の固定金利期間終了後も、一定の割合で金利優遇のある商品が多くなっています。

固定金利選択型のメリット・デメリット

固定金利期間が終了し、金利が改定された後の返済額は、適用される金利しだいです。変動金利型のように上限が設定されていないので、金利が上がれば即座に毎月返済額も上昇します。

ローン金利に影響を与えるのは

固定金利選択型の金利に影響を与えるのは、固定金利期間の短いもの(2年、3年など)は「短期プライムレート」、長いもの(10年、15年など)は「長期金利」に連動する傾向があります。長期金利とは、簡単にいえば10年満期の国債の利回りの動きに連動した金利のことです。

固定金利型の特長

特長

住宅ローンを組む際の金利が返済終了まで続く金利タイプです。金利が固定なので、低金利時に住宅ローンを組むと、将来の金利上昇時のリスクを減らすことができます。

固定金利型は、一部の民間住宅ローンや、証券化ローンである「フラット35」で採用されています。また、固定金利型の商品の中にも、段階的に金利が変化する段階金利タイプがあります。たとえば当初10年間は1%、11年目以降は2%など段階的に金利が変わるものです。金利は段階的に変化しますが、借入当初から決められています。

固定金利型のメリット・デメリット

借入時点で将来の金利が決まるため、返済額はあらかじめ確定しますが、金利水準は変動金利より高めに設定されているのが一般的です。

また、金利が下降した場合でも途中から金利が下がることはないので、総支払い額で金利負担が大きくなることがあります。

ローン金利に影響を与えるのは

全期間固定金利型の金利に影響を与えるのは「長期金利」です。

変動金利と固定金利はどちらが得なのか

固定金利と変動金利では、各金融機関が行っている金利優遇を除けば、変動金利型のほうが利率は低いです。その分、変動金利型のほうが、同じ金額を借りれば金利が低い分だけ返済額が少なく、同じ返済額であれば借入可能額が大きく有利になります。

下図は、年収600万円、30年返済で「固定金利型」と「変動金利型」で借りた場合の「毎月返済額」と「借入可能額」を比較したものです。

<固定金利型と変動金利型の返済額と借入可能額の違い>

  金利 1000万円当たり
毎月返済額
借入可能額
固定金利型・30年 2.630% 40,191円 約4350万円
変動金利型 1.075% 32,509円 約5380万円

※平成24年2月1日現在の三菱東京UFJ 銀行の金利
※借入可能額は民間ローンの返済負担率の上限35%で試算

当初の金利が返済終了まで30年間ずっと変わらなければ、変動金利型のローンを選択するほうが有利ですが、残念ながら今後の金利の上下は誰にも予想できません。そこが、変動金利型ローンの不安材料です。

そこで、固定金利と比較するために、変動金利型のローン金利が今後上昇するとして毎月返済額と総返済額がどのように変わるのかシミュレーションしてみました。

金利変動による返済額の変化

今後、金利が上昇したとしてもローン金利が上がり続けるだけということはないので、ここでは返済期間中に金利が上下するものとして30年間の平均金利を固定金利と比較します。

<金利変動による返済額の変化>

  金利 1000万円当たり
毎月返済額
1000万円当たり
30年間総返済額
固定金利型 2.630% 40,191円 約1446万円
変動金利型 平均 1.075% 32,509円 約1170万円
平均 2.000% 36,961円 約1330万円
平均 3.000% 42,160円 約1517万円
平均 4.000% 47,741円 約1718万円

※固定金利は平成24年2月1日現在の三菱東京UFJ 銀行の固定金利30年を適用

変動金利は平成24年2月1日現在の三菱東京UFJ 銀行の金利を適用

その結果、現在の低金利が継続すれば変動金利型のローンが得ですが、今後変動金利型ローンの金利が平均3%を超えるようであれば固定金利型ローンが得ということになります。もし、4%を超えるようなことがあれば固定金利型でローンを組むのが断然有利になります。

変動金利を選択し、月々の負担を最小限に減らして、繰り上げ返済をこまめにしながら元金を早く減らしていくという方法もあります。

しかし、変動金利を活用して借入額を大きくしていると、逆に繰り上げ返済が思ったように進まず、金利が上昇した際に月々の返済額が増加して返済が滞ってしまうことも考えられます。このような人は、金利水準が低い時期であれば固定金利を選択するのも賢明な方法です。

バックナンバー一覧へ


このページの一番上へ