不動産ハウ・ツー


住まいを買う

第4章 知っておきたい法律上の制限

用途地域と市街化調整区域について

用途地域によって建物の用途が決まる

用途地域内の建築物の用途制限を簡単にまとめると以下の表のようになります。

用途地域内の建築物の用途制限 グラフ

※1:床面積が500m2以内の一定の店舗、飲食店等
※2:物品販売店舗、飲食店が建築禁止
※3:客室の床面積の合計が200m2以上の場合
※4:危険性が大きいか又は著しく環境を悪化させるおそれがある工場

●補助的地域地区の制限はどのようなものか
用途地域の制限に重ねて、環境保持や合理的な土地利用を目的に補助的地域地区を定めている場合があります。例えば、市街地の環境を維持し、土地利用の増進を図るため、建物の高さの最高限度や最低限度を定めた「高度利用地区」や、京都や鎌倉のように歴史的風土の維持を行いたい地区には「歴史的風土特別保存地区」、用途地域内において市街地の環境を維持し、又は土地利用の増進を図る「高度地区」等さまざまな制限がかけられている場合があります。
用途地域、補助的地域地区等は宅地建物取引業法の規定により購入前には必ず説明をすることが義務づけられていますので、不明点は質問するようにしましょう。

市街化調整区域に注意しよう

●原野商法に気を付けよう
市街化調整区域ではない都市計画区域外の土地が全国に75%もあります。こうした土地の内でほとんど資産価値のない原野や山林を「値上がり確実」などと嘘ぶき、法外な値段で売る原野商法に注意しましょう。

●市街化調整区域の利用制限の表示義務規定
多くの制限を受ける市街化調整区域の土地については、公正競争規約により、「市街化調整区域。宅地の造成および建物の建築はできません。」と24級(6mm四方の大きさ)以上の文字で表示し、これと矛盾する表示をしてはならないとされています。
例えば「現在は宅地の造成、建物の建築ができません。」という紛らわしい表現での表示も禁止されています。


この項目のトップへ
閉じる

建ぺい率・容積率と道路について

建ぺい率・容積率とは何か

住居系の用途地域の容積率最高限度

用途地域 容積率(%)
第一種(第二種)低層住居専用地域 50、60、80、100、150、200
第一種(第二種)中高層住居専用地域 100、150、200、300、400、500
第一種(第二種)住居地域、準住居地域 100、150、200、300、400、500

※複数の数値がある容積率は、都市計画で定められています。

また、接道している道路の幅員によって容積率は制限を受けますので、その詳細は『「道路」で土地の価値が決まる』を参照してください。

住居系の用途地域の建ぺい率の最高限度

用途地域 建ぺい率(%)
第一種(第二種)低層住居専用地域
第一種(第二種)中高層住居専用地域
30、40、50、60
第一種(第二種)住居地域
準住居地域
50、60、80

※複数の数値がある建ぺい率は、都市計画で定められています。

この容積率、建ぺい率などに違反しているものを違反建築物と呼び、特定行政庁から、建築の除却、移転、改築、使用禁止などの措置を命じられることがありますから十分に調査してください。また、新築当初は適法だったものの、その後の法令の改正に適合していない既存不適格建築物でないかも調べておいてください。

「道路」で土地の価値が決まる

道路と土地の関係で注意しておく点には次のような項目があります。

(1)4m未満の道路とセットバック規定
幅員4m未満で特定行政庁が道路として指定した既存道路は「2項道路」等と呼ばれ、道路の中心線から2m下がった線が道路の境界線とみなされます。
道路の片側に川や崖がある場合には、その境界線から4m後退したところが道路境界線とみなされます。
このように敷地を後退させることをセットバックといい、セットバックした部分は建物を建てられないだけではなく、敷地面積にも含めることはできません。

(2)容積率と道路の関係
わが国の市街地道路は幅員の狭い道路が多いため、用途地域によって定められた容積率がそのまま認められないことがあります。そこに関係してくるのが道路なのです。
前面道路の幅員が12m未満の場合の容積率は、その幅員の数値に原則として10分の4(住居系用途地域の場合)を乗じた数値と都市計画で定められている容積率のうち、どちらか低い数値以下でなければなりません。

(3)容積率の緩和措置
以下のようなケースでは、容積率が緩和されることもあります。詳細は不動産会社等の専門家にお問い合わせください。

  • 特定道路(幅員15m以上の道路)までの道路距離が70m以内で、かつ前面道路の幅員が6m以上12m未満である場合、一定の算式により求めた数値を前面道路の幅員に加算して容積率の制限を計算する事ができる。
  • 一定の用途地域においては、特定行政庁が都道府県都市計画審議会の審議を経て定める区域内の建築物については前面道路の幅員による容積率制限(『(2)容積率と道路の関係』で説明した「道路幅員」に乗じる10分の4の数値)が緩和される。
  • 第一種住居地域等における住宅で空地及び敷地規模等が一定規模以上のものについては、都市計画で定めた容積率の1.5倍を限度としてその容積率を緩和できる。

(4)建物の高さの制限と道路の関係
住宅の良好な環境の確保や日照の確保などを目的に建物の高さについても次のような各種の制限が行われています。詳細については不動産会社等の専門家にお問い合わせください。

  • 第一種第二種低層住居専用地域内の高さは、10mまたは12mのうち、都市計画で定められた建築物の高さの限度を超えることはできない。
  • 道路高さ制限…前面道路の反対側から一定の距離の範囲内で建築物の高さを制限するもの
  • 隣地高さ制限…隣地境界線から一定の距離の範囲内で建築物の高さを制限するもの(第1種・第2種低層住居専用地域を除く)
  • 北側高さ制限…真北方向の隣地境界線から一定の距離の範囲内で建築物の高さを制限するもの(第1種・第2種低層住居専用地域および日影規制のない第1種第2種中高層住居専用地域のみ)
  • 日影規制…条例で定めた地域内にある一定の中高層建築物が周囲の敷地に日影を落とす時間を制限することによって、住宅地等の日照の確保を図ろうとするもの

この項目のトップへ
閉じる

このページの一番上へ