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賃貸契約を結ぶとき

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賃貸契約を結ぶとき

契約までに準備するもの

1)契約までに用意する書類一覧

賃貸借契約までに個人で用意する書類は次のとおりです。(A)は一般的に必要なもの、(B)は必要な場合があるものです。(なお法人契約の場合は異なります)

(A)入居する人の住民票・入居する人の収入を証明する書類

(B)保証人の印鑑証明書

2)契約までに用意するお金一覧

首都圏の場合、賃貸借契約までに用意するお金と、その目安になる金額は次のとおりです。

  • 礼金 家賃の0~2ヶ月分
  • 敷金 家賃の2~3ヶ月分
  • 仲介手数料 家賃の0~1.08ヶ月分(消費税含む)
  • 前家賃 家賃と管理費の1ヶ月分程度
  • 損害保険料 1~2万円程度

(詳細は、第1章 1.準備する費用の目安は家賃の6ヶ月参照)

3)入居する人の住民票を用意する

賃貸借契約の際には、入居する人の住民票を提出するのが一般的です。したがって、賃貸借契約の日取りが決まったら、できるだけ早く、入居する人(自分だけでなく入居する家族全員)の住民票を用意しましょう。住民票は、市区町村役所またはその出張所で交付してもらいます。

4)入居する人の収入証明書を用意する

賃貸借契約の際に、入居する人の収入証明書を提出するケースがあります。収入証明書が必要かどうか、不動産会社に事前に聞いておきましょう。

収入証明書とは、サラリーマンの場合、会社から年に1度交付される「源泉徴収票」ですが、毎月の給与明細書でもよいことがあります。また、自営業の場合は、税務署に確定申告をした際に交付される「確定申告書の写し」や「納税証明書」が必要になります。

5)保証人の保証書を用意する

保証人の保証書とは、万一の際には保証人が入居者の債務(家賃の滞納分など)を肩代わりするという内容の書類です。

これは、不動産会社によって書式も名称もまちまちです。「保証書」「保証契約書」「連帯保証契約書」「保証人引受承諾書」などいろいろな名称があります。いずれにしても、保証人が入居者の債務を保証するという内容の契約書です。

保証書には、通常の場合、保証人の実印を押印することになっています。賃貸借契約を結ぶ前に、早めに保証人にこの保証書を書いてもらいましょう。

賃貸借契約の際に、保証人の印鑑証明書を求められる場合があります。これは、保証人の住所を確認すると同時に、賃貸借契約書に押印される印鑑が実印であることを証明するためのものです。保証人の印鑑証明書が必要な場合には、早めに保証人にお願いしておきましょう。

6)法人契約で用意する書類

個人ではなく、その個人が勤めている会社などの法人が賃貸住宅を借りることを「法人契約」と言います。社員を転勤させたときに、転勤先の住居を会社が借りるケースでは、この法人契約を結ぶことになります。

法人契約の手続きは会社の総務部や人事部が行うのが普通ですが、このとき必要な書類は「履歴事項全部証明書」「入居する人の住民票」「入居する社員の従業員証明書又は保険証」などです。入居者としては少なくとも入居する人の住民票だけは早めに用意しておきましょう。

重要事項説明書と賃貸借契約のチェック項目

1)重要事項説明書をチェックする

重要事項説明書とは、物件概要や契約内容を詳しく記載した書類です。不動産会社は、賃貸借契約を結ぶ前に、この重要事項説明書を入居者に交付する義務があります。

重要事項説明書は、契約書と重複する内容も含んでいますが、非常に重要な書類です。

不動産会社は、重要事項説明書を入居者に交付する際に、その内容を入居者に説明する義務があります。このとき内容を説明するのは、一定の資格を持った人(宅地建物取引士)が主任者証を明示して行わなければなりません。

重要事項説明書の内容を聞いているときに、疑問が出てきたら、その場で質問してください。そして、最終的に納得してから、契約手続きに入ってください。また、定期借家契約(更新のない賃貸借契約)の場合、ここで必ず説明があります。定期借家契約は、期間が満了になると契約終了ということになりますが、互いに合意すれば再契約できますので、十分に説明を聞いてください。

2)契約書は納得してから署名する

賃貸借契約書には、すぐに署名・押印するのではなく、不動産会社に分からないところを質問して、納得してから署名・押印するようにしてください。賃貸借契約書を結んだ時点で、契約のキャンセルは原則的にできなくなるからです。

例えば、契約を結んだが、後日気が変わり、入居前に契約をキャンセルしようとしたとします。入居前であっても契約は始まっているわけですから、通常の場合、礼金・仲介手数料は入居者には戻ってきません。入居者には、基本的に敷金が戻ってくるだけです。

重要事項説明書と契約書で、特に重要なチェック項目は次のとおりです。

●家賃の金額・支払い方法と敷金・礼金の額

契約書を読むとき、最初に家賃の金額と支払い方法をチェックしましょう。翌月分の家賃と管理費の合計金額を、当月末頃に所定の銀行口座に振り込むことになっているケースが多いようです。このとき、銀行口座に振り込む手数料は、入居者が負担するのが一般的です。また、念のため敷金・礼金の額も確認しておきましょう。

●家賃の値上げについて

たいていの契約書には、家賃の値上げに関する条文があります。よく見られる例は「契約を2年ごとに更新する際に、近隣の建物の賃料と比較して賃料の増額が相当と認められるときは、賃料を値上げする」というものです。

他に「契約を2年ごとに更新する際に賃料を5%値上げする」のように、一定の率で自動的に値上げするという場合もありますから、忘れずに確認しておきましょう。ただし、通常の賃貸借契約では、賃料の値上げに関して、入居者に著しく不利なものは無効とされることがあります。

●更新料

首都圏の賃貸住宅では、契約を更新するたびに、家賃の0.5~1ヶ月分の更新料を支払うケースが見られます。この更新料の金額は契約書に書かれていますから、チェックしてください。

●同居人の追加ができるかチェックする

例えば、結婚を予定しているので2DKの賃貸物件を借りるが、入居当初は1人で住むという場合、契約後に入居者数が増えることになります。こういう場合に備えて、契約書では「同居人の変更や増加は事前に家主に通知しなければならない」と書かれていることが多いようです。

●禁止事項をチェックする

賃貸住宅で生活する際のルールも、契約書(または契約書に付属する書類)に書かれています。例えば、ペット飼育の禁止、ピアノ禁止、深夜の騒音の禁止などです。こうした禁止事項はよくチェックしてください。

●電気・ガス・水道の状態を確認する

重要事項説明を受けるときに、電気・ガス・水道の状態も入居者に説明されます。このとき、それらの設備が入居と同時に使用可能かどうかを、よく確かめておいてください。電気・ガス・水道の設備はあるが、実際には使用停止になっているケースもあるからです。

●造作についてチェックする

エアコンや照明器具、ガスコンロ、湯沸し器などの設備機器(造作)の設置状況も確認しておきましょう。もし、必要なものが設置されていない場合は、入居者が自ら設置しなければならないことになります。

家主の同意を得て入居者が設置した造作は、原則として退去時に家主に買取ってもらうことができますが、契約書に「造作の買取請求をしない」「退去時に取り外す」といった造作に関する特約があるときは、その特約に従わなければなりません。

●修繕費を誰が負担するかチェックする

賃貸住宅で生活するうちに、いろいろな修繕が発生します。軽微なものでは電球の取り換えから、大きなものでは、ガス給湯機やエアコンの故障、漏水などです。

一般的な契約書では、これらの修繕項目について、誰が修繕費を負担するのかという点が詳しく書かれていません。そのため、入居後に修繕費用の負担をめぐってトラブルになることがよくありますから、必ず確認するようにしましょう。

通常、電球の取り換えのように軽微な修繕は、入居者の自己負担です。しかし、金額が大きく、しかも普通に生活していれば当然に予想されるような修繕(水道が老朽化したため漏水した場合等)については、家主と入居者で負担するか、もしくは家主が負担する場合が多いようです。できれば、契約の段階で、修繕費用の負担について質問して、トラブルが起きる可能性を少なくしておきたいものです。

●契約期間の始まる日をチェックする

契約期間とは、入居者がその物件に入居する予定日から、契約が終了するまでの期間を指します。

ここで注意したいのは、たとえ入居者の都合で入居が遅れたとしても、家賃は契約期間の始まる日から発生してしまう、ということです。したがって、家賃を無駄にしないためにも、契約期間の始まる日は、自分が確実に入居できる日にしておきたいものです。

●契約の解除をチェックする

入居者が契約に違反したことを理由に、家主が契約を打ち切ることを「契約の解除」と言います。家賃滞納が長期間続いた場合や、入居者が著しく他の入居者に迷惑をかけ続けた場合には、家主は契約を解除することができます。契約書には、この点が書かれているので、よくチェックしてください。

通常の生活をしていて、家賃を支払っているならば、契約を解除されることはありません。なぜならば、入居者の権利は法律(借地借家法)で保護されているからです。そのため家主は、家主側の一方的な都合で入居者を退去させることはできないのです。

●中途解約の方法をチェックする

入居者が契約期間の途中で、契約の打ち切りを家主に申し入れることを「中途解約」といいます。期間を定めた賃貸借契約の場合は、特約がないと原則として中途解約はできません。一般的な契約書では「入居者が中途解約しようとするときは、退去日の1ヶ月以上前に、家主に通知しなければならない」などといった特約のあるものが多いようですが、念のために確認しましょう。

中途解約のための通知を「解約予告」といいますが、この解約予告が遅れると、その遅れた日数の分だけ家賃を余分に支払うことになるので注意してください。また、解約予告は「1ヶ月以上前」とされるのが一般的ですが、「2ヶ月以上前」などとされている契約書もあります。契約の時点でチェックしてください。居住用建物の定期借家契約で、床面積200㎡未満の場合は、入居者に「転勤、療養、親族の介護その他やむを得ない事情が起こり、自己の生活の本拠とすることが困難になったとき」は、中途解約の特約がなくても、中途解約の申入れから1ヶ月後に賃貸借契約が終了します。

●敷金がどのくらい戻ってくるかチェックする

敷金は部屋を退去する際に戻ってきますが、全額戻ってくるとは限りません。部屋の補修費用は、敷金から差し引かれます。実際は、この金額は退去時でないと計算できないのですが、クリーニング費用などがどの程度かは確認しておく方が良いでしょう。また、「敷引」と呼ばれる制度を採用している場合はその額も確認しておきましょう。

ここで注意したいのは、入居者の故意や過失で破損・汚損した部分の補修費用だけが敷金から差し引かれる、ということです。逆に言うと、入居者に責任のない部分まで、入居者が補修費用を負担することはないのです。例えば、通常の生活で当然におこる程度の「畳の日焼け」、「壁・床・天井の汚れ」等であれば、入居者の敷金から差し引かれないのが一般的です。



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